虹は何色?

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こんにちは。
3月の買い付けでフィンランド、アラビア社の鮮やかな色が印象的なSpektri(スペクトリ)の青と出会いました。このシリーズの赤は今までも何度か縁がありましたが、青はフクヤとして初めてです。
このシリーズはフォルムデザインがUlla Procope(ウッラ・プロコペ)で、彼女のValenciaシリーズと同じ形です。デコレートデザインはRaija Uosikkinen(ライヤ・ウオシッキネン)と言われていたのですが、今回の入荷をきっかけに改めて調べてみると、どうも確証は無いらしい。
なので、既にある赤のSpektriの商品説明からもデコレートデザイナーの名前を外しました。以前入荷したものでも再入荷の時には調べなおしたり、機会があれば現地で資料を入手して、出来るだけ正確で新しい情報を記すようには心がけていますが、付いていくのが大変です。
ふー。
さて、このSpektriとはフィンランド語で「スペクトル」を意味します。スペクトルとは言わずと知れた、あの虹に見られる光の分散で現れる色の配列のことです。スペクトルは1666年にイギリスのニュートンがプリズムに太陽光線を通すと虹と同じ色の配列が現れることで発見しました。小学校の理科の実験で行った方もいらっしゃると思います。
ちなみに、なぜ太陽かというと、まだ電気がなかったから人工の光を作れなかったからなのですよね。プリズムの実験は有名なところで19世紀にマクスウェルという人も行っていますが、当時もお天気頼み。昔は実験環境一つも大変でした。
閑話休題。
さて、虹は何色あるかご存知でしょうか?
当然7色と返事が返ってきそうです。言われているのは「赤・橙・黄・緑・青・藍・紫(セキトウオウリョクセイランシ)」の7色ですが、本当に7つもあるのか数えてみたことはありますか?
実はスペクトルの色数を7と決めたのはニュートンなのです。それも、当時は色の調和を音の調和(和音)になぞらえる思想があったので、ほとんど強引に7にしただけの話。
日本に西洋の学問が入ってきたときに、それまで5色など特に決まった数もなかった虹が7色とされたのです。ですので国や文化によっては5色、あるいはざっくりと2色、もっと細かく8色と異なった数え方をされています。
ざっくりと2色に数える文化には「赤」と「青」に分ける所もあるとか。スペクトリシリーズもそれと同じく赤と青の2色展開です。どちらも微妙に色の異なる同系色でまとめられていて、なるほど虹のような僅かな色の変化です。地の白との強いコントラストと同系色の弱いコントラストは絶妙なバランスを保っていて、面白い雰囲気がします。
ちょうど2色揃いましたので、この機会にペアで揃えてみてはいかがでしょうか。青のアップはこれからですが、赤は既にサイトにアップされていますので、サイズなどご確認できます。
Arabia Spektri デミタスカップ
ところで、このSpektriシリーズは1960年代のマリメッコの世界的な流行を受けてアラビアが似た雰囲気で作ったシリーズとも、いわれています。この話が間違って日本に広がったのか、”マリメッコとのコラボレーション”との記載をいくつか見たので、改めて様々な資料をあたったところ、そのような事実は確認できませんでした。
数年前までは誰も「マリメッコとのコラボ」と記載していなかったのですが、マリメッコが上陸してからなのかなあ?
ちなみに写真で使っている布はマリメッコのもの。これはマリメッコとのコラボレーションならぬ、”コンビネーション”です。
ミタ

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