春のフィンランド料理

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おはようございます。
ここ数日、東京は天気が悪くて、猫営業部長の姿をほとんど見かけません。ただでさえ寝てばかりの猫なのですが、天気が悪いとますます動きませんね。
さて、3月24日、31日開催予定の「フィンランド家庭料理教室」のレシピが決まりました。テーマはメールマガジンでも既にお伝えしたとおり、「Vappuのピクニック料理」です。
Vappuとは、フィンランド語でメーデーのことです。日本ではメーデーと言えば労働者の日、と言うイメージが強くあまり楽しげな気はしないのですが、ヨーロッパでは春の訪れをお祝いする日。「五月祭」と言い換えるとイメージが沸くでしょうか。
日本に住んだことがある、フィンランドの知人によると「日本のお花見に近い」そうです。広場や公園で花の咲く木の下で親しい人たちで集まって、飲んだり食べたり大騒ぎをするのだそう。酔っ払った若い人たちが羽目をはずして乱痴気騒ぎを始めるのが例年のこととか。
そのVappuに欠かせない食べ物は、ドーナツとシマという飲み物だそうです。シマはレモンと砂糖などを発酵させたもので、私は飲んだ事が無いのですが、爽やかなレモン味とか。
今回はヨハンナさんお手製のシマを用意してくださるそうです。シマは発酵のため寝かす必要があるので、予め準備してくださるとか。数日寝かせた方が美味しいそうですよ。
更に、フィンランドのパン、ハパン・リンプとニシンのサンドイッチ、ハムパイ、ヨーグルトを使った爽やかなポテトサラダなどを教えていただきます。
このハパン・リンプは、日本では紀ノ国屋スーパーで買うことが出来ます。紀ノ国屋スーパーのネットショップでもお買い求めいただけるようですが、送料の方がパンよりもかかっちゃいそうですね。
紀ノ国屋のホームページを見ると、フィンランドのパン屋「エクベルグ」の指導で作ったと書いてありました。エクベルグがどこにあるのか良く分からなかったので、調べてみたところ、「日本パン菓新聞」のホームページにたどり着きました(そんな業界新聞が!)。
その記事に、紀ノ国屋とエクベルグの意外な関係が書かれていました。
1987年、紀ノ国屋初代会長がフィンランドに大腸癌の発生率が低いのは、植物繊維の多いパンにあるのでは、とフィンランドに赴いたそう。そこでタクシーの運転手に紹介されたエクベルグに頼み、指導教育を行ってもらったのだとか。
1852年創業の老舗ながら、チェーン店も持たず、堅実に運営していたエクベルグは、突然の申し出に、最初はとまどい断ったらしいのですが、最終的には熱心な誘いに承諾し来日。
研修が終了したとき、エクベルグのオットー氏は紀ノ国屋からお礼の申し出に「勤勉な態度と高い技術力を持った日本人から多くの事を学んだ」と答え、申し出を断ったそうです。

詳しくはこちらの「日本パン菓新聞」
追記:残念ながら今はリンクが切れています。

紀ノ国屋は我が家から徒歩5分くらいのところに1店舗あり、ちょっと珍しいものが欲しいときは覗くのですが、以前から何故フィンランドのパンが・・・?とぼんやりと思っていました。
なるほどね、そういう理由があったのですね。それにしても、現地調査も無しでフィンランドに行ったのでしょうか。事前のコンタクトなく、エクベルグに飛び込んだのでしょうか。もし本当ならすごい話ですね。
そのとき、会長が乗ったタクシーが別のタクシーだったら別の運命が待っていたかもしれません。NHKの歴史ドキュメンタリーで取り上げて欲しい。
さて、話が随分とずれてしまいましたが、ヨハンナさんの料理教室の募集は3月11日から行います。どうぞ、ご興味のある方はご遠慮なくお申し込みください。日本語でのレッスンですので、言葉に不安がある方でも大丈夫ですよ。
ミタ
..
ハパン・リンプは酸味の強い硬めのパンで、少しでもお腹いっぱいになりました。植物繊維効果?

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春のフィンランド料理」への2件のフィードバック

  1. 私も紀伊國屋でフィンランドのパンを売っているのを不思議に思っていました。
    鎌倉にはフィンランド人のご主人が経営している「ライ麦ハウス」というフィンランドのパン屋さんがあるので、そこのものを置いているのかな?と思っていましたが違うらしいとは分かってましたが、三田さんのおかげでナゾが解けました。

    1. 不思議でしたよね。私もどうしてだろうと思っていたので、このイベントをきっかけに調べてみて面白かったです。

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