新着アップの準備は大体において2週間前に行っています。昨日6月30日分と7月7日分の準備のため、ピックアップした品物を洗っていると、写真のプリマベーラ3点と猫のピッチャーを買いつけたときのことが頭に浮かびました。
この4点は屋内蚤の市で買い付けたもの。小さなブースに、フィンランド人にしては小柄な80歳前後の女性が、まさに並べて値段を付けようとしているところでした。「おいくらですか？」と尋ねると、彼女は英語が出来ず、私はフィンランド語が出来ずでしたので、計算機を見せながらの身振り手振りの末、無事交渉が成立してこの4点を持ち帰りました。
並べてみると味わいがどこかに通っていて、彼女の趣味が伺えます。恐らく彼女が自分で買って自宅で使っていたものなのでしょう。普段の買い付けの場合、ほとんどの場合はディーラーさん経由のため、実際に使っていた人と顔を合わせる事はありません。そのためでしょうか、彼女の風貌や服装、やりとりを印象的に覚えています。
これらの品物がアラビアから実際に販売されていたのは、およそ45年前。当時30代だったであろう若い彼女が「かわいい」と思って買い揃え、長年に渡って彼女の家族の目を楽しませ、食卓に彩りを与えていたのかと思うと、また「かわいい」と思って使ってくださる方に、ちゃんと引き継がなければいけないなあと思っています。
それぞれの詳細です。
Arabia Primavera（アラビア プリマヴェーラ）
製造年：1967-1974
フォルム：Göran Bäck（イエラン・ベック）による1959年のAモデル
デコレート：Esteri Tomula（エステリ・トムラ）
※ボウルは既にアップ済み→Arabia Primavera ボウル
Arabia Kissa（アラビア キッサ）ピッチャー
製造年：1964-1969
フォルム：Kaarina Aho（カーリナ・アホ）による1953年のKLモデル
デコレート：Raija Uosikkinenn（ライヤ・ウオシッキネン）
※サイズは4種類あり、サイズによって色が異なります。
ミタ
しばしばピッチャーのフォルムデザインはカイ・フランクとされていますが、実際はカーリナ・アホです。またデコレートデザインも他の名が書かれている場合がありますが、ライヤ・ウオシッキネンです。あまりライヤっぽくないですけれどね。
