ムーミンに会いにはるばると行く

ムーミンに会いに友人とフィンランド埼玉県に行ってきました。飯能市にある『ムーミンバレーパーク』&『メッツァビレッジ』です。メッツァビレッジまではメッツァ(フィンランド語で森)の名の通り森の中を抜けていきます。GW中は曇りや雨の日も多かったのですが、この日はお天気が良くて木漏れ日が気持ちのいい道でした。

メッツァビレッジに近づくと7月3日まで開催されているアンブレラスカイが迎えてくれます。空を見上げても地面を見ても美しい光があふれていました。

メッツァビレッジは後でゆっくり見ることにしてムーミンバレーパークに到着。ここからは有料。

フィンランドのムーミンワールドと同じく、ムーミンの青い家。フィンランドより小さめのような気がしたけれど、がんばって再現している。

こちらはフィンランドのムーミンの家。2007年に行った時に撮影したものです。もう15年も前なので、実際こちらの方が大きかったのかどうかは記憶が曖昧ですが。

ムーミンの家の中が見学できます。展示の中では、どうしても食べ物が気になる食いしん坊。キッチンのフライパンにはミートボール。お皿にはマッシュポテトとリンゴンベリージャムが用意されています。その瞬間は逃したのですが、ヤカンから湯気が出てくる演出が凝っている。こんな古い調理台よく見つけ、そして運んできたなあと感心しました。多分、薪式のクッキングオーブン。下の右側の扉は薪を入れるためで、左の扉はオーブン。

テーブルにはルイスレイパのサンドイッチ、パンケーキ、ジンジャーブレッド。

職業柄食器類も気になってしまいます。3階のムーミンパパのコーナーにイギリスのホーンジーの食器発見(70年代かな)。

「あ、これイギリスのだ」と友人に言うと、それを耳にしたスタッフさんに「ムーミンパパは世界中を旅していたので、その時に持ち帰ったのかも知れませんね(にっこり)」と声を掛けられてしまいました。その昔、ディズニーランドのレストランでレジのお兄さんに「時給はどれくらいなんでしょう?」と尋ねたら「僕たちの給料は皆さんの笑顔です(にっこり)」と答えられたのを思い出したほど満点のコメントに心の中で喝采。

(いや、私が高校生の時、ディズニーランドってちょっとバイトの時給が高かったんですよね。今もそうなのかなあ…ってふと思ったもので)

片隅にあった、とっても心惹かれるオブジェ。実はムーミンを読んだことないので、なんのシーンか分からなくて残念。

どの部屋も素敵だったのですが、特にリトル・ミイの部屋の作り込みが気に入りました。写真では分かりづらいですが、ミイのサイズに合わせてミニチュアで作ってあります。このカップもホーンジーですね。パパがイギリスから持ち帰ったのね。

外のステージではムーミンのショーも堪能。リトルミイとスナフキンは人間なのに、トゥーティッキが着ぐるみなのは何故かしら(フィンランドでは人間)。

展示施設「コケムス」へ。トーベの描いたムーミン一家との自画像が立体化されています。

おお、これはアトリエファウニの超希少人形たち。ありがたや(手を合わせる)。

館内には立体化された本の場面の展示が色々。物語を知らなくても楽しいのですが、絵の背景を知っていたらもっと楽しめるんだろうなあと思いつつ見て回りました。

常設展の他、2022年10月下旬まで開催されている企画展「ムーミンの食卓とコンヴィヴィアル展-食べること、共に生きること-」が見ごたえがありとても良かったです。下は紹介ビデオ。

お腹が空いたので、レストラン「LAGOM」で湖を見ながらビュッフェランチ。「LAGOM」ってオープン当初はスモーブローのレストランだったのですが、いつの間にはスモーブローはやめちゃったのですね。とはいえ、ビュッフェは北欧のランチではおなじみのスタイルなので懐かしい。北欧を意識した料理の数々が並んでいるので、ついついチェックしてしまう。

ロヒケイット(フィンランド語でサーモンスープ)は(時間が遅かったからか)具がほとんどなかったし、ディルも入っていなかったけれど、歩き疲れた体に沁みる美味しさでした。

ヤンソンさんの誘惑はアンチョビの入ったマッシュポテトのオーブン焼きで、ヤンソンの誘惑の味はしませんでしたが、これはこれで美味しいマッシュポテトでした。

空飛ぶヤコブさんはピーナツもバナナも(煮とけたのかなあ)入っていないので、美味しいんだけど、まるで別物の鶏肉の煮込み…って、あれ?

ヤーコブさんの空飛ぶシチュー

空を飛んでいるのはヤコブさんでなく、シチューの方か。それじゃあ、仕方ないや。

ロールキャベツがありました。フィンランドではロールキャベツといえばオーブンで焼き煮する「カーリカーリュレーット(Kaalikääryleet)」。フィンランドではしっかり焦げ目をつけるのですが、焦げていないのが物足りない。

カーリキャーリュレーットは挽肉とご飯を混ぜた具をキャベツの葉で包み、シロップとバターを乗せてオーブンで1時間以上かけてじっくりと焼き煮し、場合によっては煮汁にクリームを加えたクリームソースとリンゴンベリージャムを添えて食べます。甘じょっぱさにリンゴンベリーの酸味が美味しい料理。

ところが、このロールキャベツにはブルーベリーが使われていました。それで、このコンビネーションが恐ろしく悪い。率直に言うと美味しくない。ロールキャベツだけなら悪くないのに。なぜブルーベリーを使った?ベリーなら何でもいいと思ったのか?リンゴンベリージャム、1階の売店で販売しているのに、なぜ使わない。なんでだー。

と、ぼやきつつ、リンゴンベリージャムって肉に合うんだなあと改めて感じた一品。名前を見て北欧料理を期待すると味が別物なことにガッカリするかも知れませんが、ロールキャベツ以外は普通に美味しかったです。まあ、ロールキャベツもベリーを取ればOKでしたが。

久々に自然に囲まれた場所を歩いたのは、心からのんびりできて楽しかったし、ムーミンの展示は見ごたえがありました。お買い物も楽しかった。うちからは遠いのでまた行くとなると考えてしまうけれど、近かったら自然に触れながら散歩するのに時々行くかも知れない良い場所でした。

ムーミンの家の調度品や小物に古いものを上手に飾っていたのでじっくり見たかったのですが、パンダ舎並みにせかされてどんどん先に進まないといけないのが残念でした。

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