スウェーデンがお祝いに沸いた日

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皆さん、19日の土曜日の夜にあれを観ましたか。
世紀の、というといささか大げさかもしれませんが、様々な困難を乗り越えて、ついにあのステージに上ったかと思うと、観ている私も感動ひとしおでした。
待ち構えた参列者が見つめる中、真っ直ぐに前を見ながら歩き、心から嬉しそうに微笑む二人・・・・。国旗を手に大歓声で埋め尽くす国民の興奮と喜びまでも画面から伝わってきます。

・・・・え?
サッカー日本対オランダの話じゃありませんよ?

スウェーデンのビクトリア王女とダニエル氏のロイヤルウェディングです。

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写真は”Mail Online”というネットニュースからお借りしました。こちらからはもっと沢山の写真がご覧になれます→Mail Online
現地時間の午後3時半、日本時間の午後10時半から挙式は始まったのですが、テレビ中継はもっと早くから行われていました。
そのテレビ中継はライブでネットから視聴することが出来、私も午後8時ごろからパソコンに釘付け。
王室としては簡素なとてもいい式でした。朝起きてからチェックしたニュースによると、その後の披露宴も心温まるとても素敵なものだったそう。
こちらのサイトからはその結婚式の様子がビデオで観られます。1時間近い長丁場ですので、家事の合間にどうぞ。
TV中継された挙式の模様
ビクトリア王女とダニエル氏、ここまで様々な困難を乗り越えてきました。なにせ、ダニエル氏、職業は高級スポーツジム経営ながら、庶民出身。それも、両親とも、いわく”田舎の町”の公務員という、ごくごく一般的な家庭で、詳しくは分かりませんが学歴も問題になったそうです。
一方で長子後継のスウェーデンでは、ビクトリア王女は次期女王。当然の様に国王夫妻は二人の交際に反対していました。2002年から交際していた二人。長い説得がついに実り、6月19日の挙式となったわけです。
二人の交際に反対していた国王夫妻ですが、実はこの二人も多くの反発を乗り越えて結ばれたのです。
カール16世グスタフ王の妻、シルヴィア王妃は1972年のミュンヘンオリンピックの際に当時皇太子であったカール・グスタフの担当であったコンパニオン。
ドイツ人の父とブラジル人の母を持つドイツ国籍の一般女性でした。戦時中、ドイツにはいい思い出のないスウェーデン国民の間では反発もあり、また彼女の父親がナチス党員であった事もその一因だったそうです。
それでも二人の愛情はゆるぎなく、やがて国民もシルヴィア王妃の明るい人柄に魅了されていったとか。
出会って4年後の1976年に二人は多くの困難を乗り越えて結婚しました。
さて、写真のスミレの柄が美しいRorstrandのSylviaシリーズ。
1976年にRorstrand250周年記念として作られたもので、買い付けたアンティークショップの店主によると、同年に挙式を挙げたシルヴィア(Sylvia)王妃にちなんだのではないかと言うことでした。
なるほど、それならば何故このシリーズがシルヴィアと名づけられたのか分かる気がしますね。美しく優雅な様子は福祉活動に熱心で、心優しいシルヴィア王妃そのものです。
ところで、プレートの上に乗せてある、ケーキの写真。こちらはスウェーデン名物「Prinsesstårta(プリンセスケーキ)」です。プリンセス・ビクトリアにしゃれて選んでみました。
緑色のマジパンで包んだ、かなり個性的なこのケーキ、スウェーデンはとても一般的なもの。名前のいわれを調べたら1930年代に上流階級の子女向けのお料理教室から生まれたものらしいです。その生徒たちに含まれていた、Märtha王女、Margaretha王女、Astrid王女が特にこのケーキをお好みになったからとか。
ご興味のある方はIKEAのレストランでも「プリンセスタルト」という名前であるそうですから、機会がありましたらどうぞお試しくださいね。

ミタ

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ちなみに以前の買い付けレポートにあったカエルのケーキはこの変形版です。

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スウェーデンがお祝いに沸いた日」への2件のフィードバック

  1. 見ました、見ました。ファンタジックなロイヤルウェディングは楽しいですね。あれだけ嬉しそうなお2人を見ていると、よく存じ上げないのに「ヨカッタよかった。メデタシめでたし♪」と思いますね。ところで我が家に昔からある缶オープナーは国王のおじにあたるSigvardBernadotteデザインのようです。壁面に脱着できるもので、大きな缶も楽々開けられます。長く使っていますが、使い易くておしゃれで大好きです。

  2. >>k7さま
    特に船でのパレードが素敵でしたね♪
    Sigvard Bernadotteさんについては知りませんでした。調べると民間人と結婚したために王位剥奪されたのですね!スウェーデンも、時代は変わったのですねー。

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