聖母マリアと黄金の花

朝晩、少し肌寒くなりましたね。皆さんはどんなときに「秋が来たな」と感じますか?
私は寝る前に温かい物が飲みたくなったときかな。
先週まで、果実酢を炭酸で割って「あーさっぱり!」なんて言って飲んでいたのが、今週あたりから温かいものが飲みたくなりました。
私はコーヒーは食後のみで、普段はもっぱら紅茶党。それも、濃ーく淹れた紅茶にミルクをたっぷり入れて飲む、ミルクティー派なのです。
秋は「紅茶党ミルクティー派」の旗揚げです。えいえいおー。
と、ここで美味しい紅茶の淹れ方についてレクチャーできれば格好いいのですが、ごめんなさい、大抵ティーバッグをポンとポットに入れて、熱湯を注ぐだけ。
ただティーバッグは、できる限りイギリスかアイルランドのブランドのものを選びます。
そもそもミルクティー用にブレンドされているので、他国のブレンドよりも香りも濃さもミルクティーに合うのでお勧めです。

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と、紅茶党の宣伝活動の話が長くなってしまいましたが、この写真はArabiaのティーカップ、Kehakukkaです。
今年4月から6月まで東京都庭園美術館で開催されていた「北欧のスタイリッシュ・デザイン ―フィンランドのアラビア窯」でも展示されていたので、そこでご覧になった方もいらっしゃるでしょう。
デザインは繊細な植物画が得意なEsteri Tomula。1965年から1970年まで製造されていました。
マリーゴールドの花を真上から見た様子を、繊細なペン書きで一つ一つ描いています。
そう、一つ一つ。
このカップをお買い上げになったお客様から教えていただいたのですが、カップに描かれている花は全て違うのです。
同じくエステリ・トムラのKatrilliも一つ一つの花の絵が違っていると以前書いたのですが、これは気が付きませんでした。
そういった小さな仕事がこのカップに深みを与えているのかも知れません。
黒のラインで表現された花の中心にだけ、黄色が淡くぼかしたように彩色されています。
このアクセントがぎりぎりのところで、モダンに走り過ぎるのを引きとめ、洗練された完成度を見せています。
それに、このソーサーの絶妙なラインの色。見れば見るほどに、いいなーとため息が出ます。
同じ紅茶を飲んでも、こんなカップなら味だって違って感じるはず。
紅茶党党員の皆様におすすめです。
ミタ

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