リンドベリの名作アダムとエヴァに仕掛けられたものとは

ミッドセンチュリーに活躍したグスタフスベリの名デザイナー、スティグ・リンドベリ(Stig Lindberg)には数多くの名作、人気作があります。

この青の水玉模様はAdam(アダム)。リンドベリの作品の中でも特に人気があるデザインの一つで、1959年から74年の生産です。現在復刻もされていることからも、どんなに人々の心をつかんだのかが伺い知れます。(ちなみに復刻しているグスタフスベリはオリジナルとは別会社です。)

リンドベリは食器だけでなく、絵本やイラストも多く手掛けています。それらの作品を見ると、一つの画面に多くのモチーフが詰まった賑やかで遊び心のある楽しい雰囲気のものが多い。食器も同じく画面いっぱいにイメージを広げた絵画的な表現が特徴的で、きっと絵を描くのが好きな人だったのだなあと感じています。

それらの作品に比べると、アダムは随分とシンプルなデザインに思えますが、実はユニークな仕掛けがあります。同時に発売されたEva(エヴァ)を見てください。

あ、そうそう。アダムとエヴァでお分かりのように、このシリーズは旧約聖書の物語『創世記』に描かれた神が作った最初の男女がモチーフ。

男性のアダムが青の水玉なら、ペアとなる女性のエヴァは赤の水玉、と思ってしまいますが、エヴァは赤地に白の水玉です。

頭の中でアダムとエヴァを重なった図を想像してみてください。ほら、赤地に青の水玉。二つはピッタリと重なるのです。これがリンドベリの仕掛け。

だからアダムとエヴァは揃っていると、リンドベリの狙いが見て取れるのですが…なぜかエヴァはあまり作られていなかったようで滅多に見つかりません。揃えば面白いのに、なかなかペアに出来ない二つです。

現在フクヤにはアダムのカップとプレートの在庫が各1個ありますが、残念ながらエヴァは在庫切れ。アダムを先に手に入れて、ゆっくりエヴァを待つ、というのはいかがでしょう。

Gustavsberg Adam コーヒーカップ
Gustavsberg Adam ケーキプレート

ミタ

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