今となっては当たり前のスタート

写真のプレートはアラビアのJupiter。Jupiter(ジュピター)とは木星の意味。英語と同じ綴りですがフィンランド語の発音では「ユピテル」です。

詳細が良く分からないシリーズだったのですが、最近デザイナーがライヤ・ウオシッキネンで、製造年が1960年~67年としているフィンランドのショップが増えてきました。

そう言われれば、ライヤ・ウオシッキネンのHattara(ハッタラ / 1956年-64年)と似ている。(右がハッタラ、左がユピテル。)

ユピテルの黒のラインがクッキリハッキリしているのに比べ、ハッタラは少しぼやけています。

というのは、そもそもプリントの方法が違うから。ハッタラの裏を見ると「装飾は釉薬によって守られています」と誇らしげに書いてあります。つまり、釉薬の下にプリントされているため、洗ったり使用したりで薄れないという事。

いまでは当たり前のように思えますが、実はこの技術がアラビアで最初に実用化したのは、この1953年に発売開始されたLinnea(リンネア 1953年-64年)から。

もちろん、リンネアの裏にも誇らしげに釉薬に守られていると三ヶ国語で宣言しています。

リンネアのプリントは完成したばかりの技術なので、ハッタラに比べてもボケボケもいいところ。でもそれが愛おしいんですよね。

フクヤで扱っているアイテムの年代、50年代から60年代は目に見えて新しい技術が実用化されていっています。例えば、手彩色や銅板プリントからシルクスクリーンの製品が出てきたのもこの頃。

同じ技術を比べても、リンネアとハッタラの間はたった3年。数年の違いで飛躍的にプリントが美しくなっていて驚かされます。

現在リンネアは在庫切れですが、ハッタラとユピテルは在庫有り。下記リンク先からお探しください。

Arabia Jupiter
Arabia Hattara

トップの写真はデンマークのミートローフです。レシピを別サイトにアップしているので、宜しければご覧ください。
デンマークのミートローフ「偽物うさぎ」Forloren Hare

ところで放送当時は見逃していた、ドラマ「仁」の再放送特別番組を週末に観ました。今となっては当たり前なことも、先駆者たちの努力があってこそなんだなあとシミジミ思っています。(来週、再来週の放送が楽しみ。)

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