ユジク阿佐ヶ谷で「北欧映画の夏祭り」

阿佐ヶ谷にあるミニシアター「ユジク阿佐ヶ谷」で8月6日から26日まで「北欧映画の夏祭り」と題した映画祭が開催されています。今日は見逃してしまったノルウェー映画「ハロルドが笑うその日まで」を観に足を運びました。
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中には壁一面に大きな黒板があり、上映される映画の一場面がチョークで可愛らしく描かれていました。
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小さなロビーですが、北欧雑貨販売のコーナーもあり、北欧気分を盛り上げてくれています。
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この映画祭を知ったのは、フクヤで年に数回デンマークの手工芸エスカのワークショップを開催して下さっている、つれび工房の成瀬さんが1日教室を開催されると伺ったから。既にワークショップは終了していましたが、ロビーの黒板には告知が残っていました。
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楽しみにしていた「ハロルドが笑うその日まで」は、愛する人の死、失業、離婚、孤独、虐待と深刻な問題を扱っておきながら、ユーモアたっぷりで、あははと笑っているうちに、最後は人生捨てたものではないなあとしんみりと思える映画でした。

主役のハロルドは40年に渡って伝統的で高級な家具を販売。また、施設や企業などへの家具の納品も請け負い地元の名士として仕事に誇りを持っていました。ところが近くに巨大家具店IKEA(イケア)が出来たため、状況は一転し顧客は減り店は閉店。おまけに愛する妻も亡くなり、すべてを失い自殺を図るも失敗。自暴自棄になったハロルドはイケアの創立者カンプラート誘拐を計画し、ノルウェーからスウェーデンへと向かいます。
その荒唐無稽ともいえる計画の中でハロルドは、自分だけでなく、薄情な息子、ドライな少女、敵と思い憎んでいたカンプラートさえも、それぞれに悩みや人生の問題を抱え、戦っている現実に気が付いていきます。
Be Kind; Everyone You Meet is Fighting a Hard Battle.
親切であれ、あなたが出会うすべての人は困難な戦を戦っている。
※19世紀スコットランドの作家・神学者イアン・マクラーレンの著書から生まれた格言

ラスト近く、吹っ切れたように笑い、次の人生の一歩を歩もうとするハロルドは清々しい。
ユジク阿佐ヶ谷での上映は19日までと、あまり日にちはありませんが、その後はフィンランドのアキ・カウリスマキ特集、そしてスウェーデン映画「シンプルシモン」が予定されています。シンプルシモンも見逃したので、観たいんですよね。
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映画祭の詳細は下記リンク先、ユジク阿佐ヶ谷のホームページからご覧ください。
ユジク阿佐ヶ谷
ミタ

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