2月5日のルーネベリタルトと思いつくままの雑記

来週の2月5日はフィンランドの祝日「ルーネベリの日」です。ルーネベリとはフィンランド国歌を作詞したユーハン・ルードヴィーグ・ルーネベリ(Johan Ludvig Runeberg)で、2月5日はルーネベリの誕生日です。
彼は甘いもの好きで、特に妻のフレデリカの作ったカップケーキを好み、毎朝食べたと伝えられています。そのカップケーキには「ルーネベリタルト(Runebergintortut)」と名付けられ、毎年2月5日に食べるのがフィンランドの習慣。
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ルーネベリタルトは通常細長い筒のような形をしています。IKEAのDRÖMMARマフィン型が丁度筒の形なので、私はいつもそれを利用しています。ちなみに我が家のオーブンには幅は広すぎて入らなかったので、両端を曲げています(手で簡単に曲がりました)。
レシピを探すとほとんどフィンランド語のものが出てくるのですが、Wikiaというネットの百科事典に英語でレシピが掲載されていました。英語なので、フィンランド語のレシピよりも分かりやすいかと思います。多分、このレシピの分量で、IKEAのマフィン型を使うと10個から12個出来るのではないかと思います。
※レシピ(英語)はこちら→Runebergin Tortut
上記のレシピではビスケットを砕いてスパイスを混ぜるようにされているのですが、私はジンジャーブレッドクッキーを砕いて、スパイスを入れずに作っています。
ところで、ルーネベリはスウェーデン系だったため、フィンランド国歌「我等の地」はスウェーデン語で書かれ、詩人のパーヴォ・カヤンデルがフィンランド語に訳しました。他にスウェーデン系のフィンランドの著名人を挙げると、フィンランドの愛国心をテーマにした交響曲「フィンランディア」の作曲家、ジャン・シベリウスもスウェーデン系でフィンランド語は苦手だったとか(ルーネベリの詩に曲を付けることが多かったそう)。
また、ムーミンの作者で知られる、トーベ・ヤンソンもスウェーデン系で、ムーミンはスウェーデン語で書かれているのは、よく知られた話ですね。デザイン界では、アラビアのデザイナーのカイ・フランク、インダストリアルデザイナーのアルヴァ・アアルトもスウェーデン系です。
フィンランドは12世紀から19世紀まで長くスウェーデンに支配されていました。現在のスウェーデン系フィンランド人によるスウェーデン語話者は6%以下ですが、スウェーデン語はフィンランドの公用語として街や通りの名前にフィンランド語と併記されています。
ちなみに、フィンランド語とスウェーデン語の街や通りの名前は、例えば北海道の地名であるアイヌ語の「オ・シャマンベ」が「長万部」のように、「ヘルシンキ(Helsinki)」と「ヘルシンフォース(Helsingfors)」とほとんど同じものもあれば、フィンランド語の「トゥルク (Turku) 」がスウェーデン語の「オーボ(Åbo)」とあまりにも違っていて同じ街を指しているとは想像もつかないものもあります。
以前小さな地図に両方の言語で通りの名前が少し離れて書かれていて「探している通りが無い!」と慌てたときがありました。一旦分かると何でもないのですが、公用語が一つの国から来ると混乱してしまいますね。
ミタ
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奥に置かれているマグは、ルーネベリタルトをイメージしたものです。ちなみにベースになっている型はカイ・フランクのデザインした”Teema”でスウェーデン系つながりです。左側は新作のピンク。こちらは友人がポルヴォーで買ってきたものをお借りしました。青い方は先日アップした分は完売、タルトを入れたHilkkaのベジタブルディッシュも完売していますが、スーププレートを近々アップ予定です。商品とブログのタイミングが合わなくてすみません…。
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