昨日、スウェーデン時間の12月11日午後7時から、ストックホルムのシティーホールにて、恒例の「ノーベル賞晩餐会」が催されました。ノーベル賞受賞者はもちろんのこと、スウェーデン国王一家始め、各界の著名人など1300人程が招待される、大変に華やかな晩餐会です。
今年は日本人の受賞者がいなかったため、あまり話題になっていませんでしたが、昨年は山中伸弥教授がマデレーン王女をエスコートして(堂々とした王女にエスコートされている風にも見えましたが)入場した事が注目を集めました。
さて、そのノーベル賞晩餐会で使われている食器は、スウェーデンのRörstrand(ロースストランド)製、その名も「Nobel(ノーベル)」です。
この写真は、そのストックホルムの北方民族博物館に展示されていたノーベルの食器を撮影したものですが、照明が暗く、色かぶりをして、上手く撮れませんでした。
というわけで、ここはWikipediaに頼りましょう。こちらは、Wikipediaでシェアされているノーベルシリーズのテーブルセッティングの様子です。
ノーベルセットは、Karin Björquist(カーリン・ビョークイスト 1927- )が1991年にデザインしたものです。カーリンは後にこのデザインについてこのように語っています。
ノーベル賞は、想像力を持っている創造的な人々のための報酬です。私はノーベルシリーズのスケッチをしたときに、異なる形状を混ぜながら禁欲的な美を見せる日本のテーブルセッティングについて考えました。それぞれの食器には驚きがあります。
ノーベルのディナーセットには異なる形状、異なる色が含まれています。それは、日本人には珍しくも無い食卓ですが、食器のセットといえば同じ柄、同じ形状が当たり前のヨーロッパの人たちにとっては驚きなのでしょう。
以前は販売されていたのですが、2015年に廃番になりました。今はノーベルシリーズの各食器には下記リンク先、ロールストランド歴史を紹介したサイトの1990年代のところからご覧になれます。
→Rörstrand
ちょっと探しづらいんですよね。年に一度、必ず注目されるデザインなのだから、もっときちんと紹介ページを作ればいいと思うんですがね。
さて、カーリンは1950年から93年までGustavsberg(グスタフスベリ)に所属していました。この写真は、カーリンがグスタフスベリでデザインした花瓶です。ノーベルセットの華やかさとは異なる、抑えられた表現。日本のデザインに興味のあったカーリンのもう一つの側面でしょうか。
そのカーリンのノーベルシリーズで供される贅を凝らしたディナー。毎年晩餐会が終了されるまで秘密にされるメニューが公式サイトで公開されました。ディナーはスリーコース(前菜、メイン、デザート)が伝統です。それでは2013年のメニューと写真をご覧下さい。
Photo:©Nobel Media AB 2013 / Photo: Helena-Paulin Strömberg
前菜
Guinea hen mosaic, carrot variation with Gotland truffle,
and chanterelle duxelle with truffle mayonnaise
メイン
Turbot cupola stuffed with Norwegian lobster,
tartelette with lobster on a bed of cream cheese and spinach,
pointed cabbage terrine, lobster sauce and almond potato purée
デザート
Chocolate silhouette with nougat and sea buckthorn explosion
えーと、ごめんなさい…。
慣れない食材名と調理法の羅列で、私、訳せません…。
ミタ
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私の生涯において有り得ないので杞憂ですが、もし招待されたらダンスが出来ないので大変困ります。欧米の人は普通の人でも結構踊れるのですが、日本人はそれが一番の悩みではなかろうか。