年始から和食が続いたためか、やたらとシナモンロールが食べたくなって昨夜焼きました。今回はシナモンロールだけでなく、カルダモンロールも。カルダモンロールとは、シナモンの代わりにカルダモンが巻き込まれています。
プレートはノルウェーのメーカー、フィッギョ(Figgjo)のアストリッド(Astrid)。デザインはトゥーリ・グラムスタッド・オリヴェール(Turi Gramstad Oliver)です。制作年代については分かりませんでしたが、恐らく1970年代でしょう。
トゥーリは1938年生まれで、1960年から80年までフィッギョに所属していました。戦前に生まれていますが、フクヤで扱っているビンテージの作家たちが1910年代、20年代生まれで、青春時代が戦争のさなかだったのに対し、一回り以上下の彼女は戦争の記憶はあまり無い次の世代です。
彼女以前の世代が研究を重ね生み出した、色鮮やかに再現できる新しいプリント方法、シルクスクリーンを使いこなし、美しく個性的な作品を次々と作ります。今では当たり前のような技法ですが、当時はいかに新しく画期的だったのか、バックスタンプに「silkscreen(シルクスクリーン)」と誇らしげに描かれている事からもうかがえます。
自由表現できるようになった色の世界で、心をつかむ独特な色彩感覚の作品は、ノルウェーから世界へと輸出されました。彼女の作品は現在も多くの国で熱烈なコレクターを持っています。
食卓の差し色として、いかがでしょうか。
ミタ