手の中で溶け出すグラス


おはようございます。
昨日の暴風雨が信じられないくらい、今日の東京は快晴です。今朝は雨と風ですっかり汚れてしまった窓を拭いて、空気を入れ替えて、掃除機を掛けたら、もう汗ばんできました。夏はもうすぐですね。
冷え性で夏でも温かい飲み物を飲む私ですが、さすがにこんなときは冷たいものが欲しくなります。どうせなら、グラスも涼しげなものを使えば、目からも冷却効果が期待できるかもしれません。
こちらの写真はイッタラのウルティマ・ツーレのジュースタンブラーです。表面に施したエンボス模様が、いかにも涼しげに見えます。デザインはフィンランドデザインの巨人、Tapio Wirkkala(タピオ・ヴィルッカラ)で、1968年からの40年に渡るロングセラー。このウルティマ・ツーレシリーズはヴィルカッラだけではなく、イッタラで最も人気のあるシリーズでもあります。
自然を愛し、フィンランドの北、ラップランドで過ごすことを好んだヴィルカラは様々なアイデアを自然の中から得ました。Ultima Thuleとはラテン語で”最果ての地”といった意味なのですが、おそらく、これにはラップランドのような”極寒の地”という意味を持たせたのでしょう。
特徴的な表面のエンボスは、最初はカッティングで作り出そうとしたそう。けれども、カッティングでは思い通りに出来ず、最終的には木製の型に吹きガラスで作り出すという方法に行き着きました。(型は金属製が一般的だそうです。)
このガラスを吹く作業の試作はヴィルッカラ自らが行ったそうで、常に新しい手法を開発していた彼らしいエピソードです。
長い試行錯誤を経て誕生した表面の加工は、彼が愛した極寒の凍りついた自然の姿を思い起こさせます。氷が溶け、滴り落ちるようなその姿を手に取ると、涼しさもまたひとしおなのではないでしょうか。
良い状態のものが6客入りました。シール付きが5客、シールの無いものが1客です。
ミタ

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