こんにちは、スウェーデンからRorostrandのAnemonコーヒーカップが入荷しました。今回入荷のコーヒーカップは状態がとても良いので、お探しの方には喜んでいただけると思います。来週辺りにアップしますね。
Anemonは1965年から1968年まで作られていて、色はこの茶のほかに青が有ります。けれども青のカップは見たことがありません。もしかしたらカップは作られていないのかも知れませんね。
さて、北欧ビンテージファンには人気のあるAnemonシリーズですが、反面あまり詳しいことが分かっていないお品でもあります。
謎その1:デザイナーが不明
マリアンヌ・ウエストマン、という説もありましたが、今では”デザイナー不明”がスウェーデンビンテージ界では常識となりつつあります。ただ、スウェーデン国内でウエストマンと言えば高く売れるからと、あえてウエストマン作という人もいるそう(もちろん、新しい情報を知らずに、ということもありますよ)。現地でお求めの際は、信頼の置けるショップでお探しくださいね。
謎その2:製造機械が不明
Anemonシリーズの魅力のひとつは、まるで生地の様なテクスチャーを感じるプリントです。このテクスチャーがナチュラルで素朴な雰囲気に味を加えています。
ところが、ここが最大の謎で、製造過程が良く分らないそう。
なぜなら、当時のRorstrandの製品と言えば、写真の2枚重なっている上のプレート(Granada デザートプレート)のようにプリントでアウトラインをつけた上に手彩色で着色、あるいは下のプレート(Linda デザートプレート)のように転写シールでプリント、で作られていてAnemonのようなテクスチャーを出したスクリーンプリントでの彩色は他に見られないそうです。
*余談ですがこのGranadaとLindaもウエストマン作と言われていましたが、最近のウエストマン本人へのインタビューによって違うということが分かっています。
実はこの製法についての見解は、私ではなく最近スウェーデンで出版されたビンテージ陶磁器に関する本で書かれていたものです。読んでなるほど、そういえばそうだと初めて気がつきました。これは本当に不思議ですよね。
Anemonシリーズは製法のためか、はっきりと生地の目のパターンが出ている場合もあれば、潰れている場合があります。これは、どちらが優れている、ということではなく好みの問題です。ただ、はっきりと目が出ているほうが難しかったのか、絶対数は少ないようです。
そんな謎多き(?)Rorostrand Anemonシリーズ、現在在庫があるものは下記のリンク先からご覧下さい。
→Rorstrand Anemon
ミタ
ちなみにその本はスウェーデン語で書かれています。ちまちま解説文をタイプして英語に訳しました。それにしても、ありがとう!Google翻訳!