踊るミッドセンチュリーデザイン

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スウェーデンのお店の片隅でいかにも1950年代風のプレートを見つけました。裏返すと、ノルウェーEgersund社のもの。Egersundは1847年創業。1978年にスウェーデンのUpsala-Ekebyに買収され、1980年に閉鎖し、現在は存在していません。
Egersund サービングプレート (茶の葉っぱ)
今までもEgersundの製品はいくつも買い付けましたが、こんなミッドセンチュリー風のデザインは初めて見て興味が沸きました。帰国して調べると、押されていたバックスタンプは1954年から1962年のもので、ミッドセンチュリー”風”ではなく、正にミッドセンチュリーのものだったのですね。
1950年代、長く暗い戦争が終わり、人々は新鮮なデザインを求め始めます。そして、その頃のデザインはその要求に応え、戦前、戦中よりも明るい色と陽気な動きのある雰囲気へと変化していきました。
マリメッコは1951年に創業されていますが、同社のカラフルで大胆なパターンが時代を席巻するのはもうちょっと後、1960年代の頃です。
この時代のテキスタイルデザインには面と線を重ねた半具象のやや大きめのパターンが並ぶものが、イギリスやアメリカを中心に多く現れました。代表的なデザイナーはオーストリア生まれでイギリスに移民として移住したMarian Mahler(1911年-1983年)やMary White(1930年-)などの女性デザイナーたちです。
彼女たちについて調べていたら2008年にイギリスで開催された展覧会のサイトが見つかりました。素敵な作品が何点もご覧になれるので、よろしければ下記リンク先をクリックしてくださいね。
Designing Women of Postwar Britain
さて、話は戻ってEgersundのプレート。先のリンク先のテキスタイル作品たちと同じく色面とラインを組み合わせ、奔放に配された葉っぱたちは、まるでジャズの演奏に合わせてスイングしているようです。ラインの色がピンクとグレーなのも、ぐっと来るほどミッドセンチュリーな組み合わせ。
見ているだけで楽しくなるような動きを感じるパターンですが、全体の色合いが落ち着いているので煩くなく使いやすいでしょう。最初手に取ったときあまりに状態が良かったので、リバイバルデザインかと思えたほど、60年以上前のものにしては良い状態なのもお勧めです。

ミタ

この時代のテキスタイルや壁紙は素敵ですね。

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