今年もスウェーデンのエバさんから沢山のクリスマスクロスが届きました。既にいくつかアップして、ご購入された方もいらっしゃいますね。遠くスウェーデンから何十年も前のものが日本で皆様の手に届く。なんだか嬉しいものなのです。
上の写真に使ったのは、これからアップする予定のものですが、既にアップしているクリスマスのクロスはこちらからどうぞ
→クリスマスクロス
こういった何十年も前のものを手にすると、いつも感嘆するのは全て、「手で描かれている」ということです。当然、コンピューターなどありませんから、下絵はもちろん、色付けまで手で描いて計画していた、という事なのですね。
ですので、同じモチーフが並んでいる風に見えても、良く見ると形が僅かに違っていたりします。
それは、テキスタイルだけでなく、食器にもいえること。
例えば、この1960年代に作られたアラビアRioの菱形模様。現代のデザイナーならコンピューターで菱形を1個作り、大きさを調整して、コピーしながら配置するのでしょうが、当時は定規とペンで一つ一つ描いていたようです。
その証拠に、よーく見ると一個一個の形が微妙に違う。
確かに緻密とは言いがたい。でも、この不均衡さが、全体に温もりや優しさを与えている気がしてなりません。プレートとソーサーはもちろん、カップも大きい菱形から徐々に小さくなるように形を変えています。きっと、最初に扇形を描き、その中に小さな升目を作って一つ一つに菱形を描き、色を塗っていったのでしょうね。
デザインをしたのはアラビアの人気デコレーター、Raija Uosikkinen(ライヤ・ウオシッキネン)。こんな事に気が付くと、デザインの向こうで彼女は生きて、生活していたのだなあと、なんだかとても身近なものに感じてくるのです。
「最近のデザイナーはパソコンのキーボードを叩いているだけ。なんだかなあ、と思う」と知人のアートディレクターの方がおっしゃっていました。私はデザイナーではないとはいえ、最近は手を動かすことがめっきり減ってしまって、なかなかに耳が痛いのです。
物心付いたときから美術学校を卒業するまで、暇さえあれば手を動かしていたのに、卒業したら仕事以外で描くことがなくなってしまいました。社会に出てあまりにも日日の事に忙殺され過ぎているのかもしれません。
だからこそ、かえって、こんな風な「人が手で作ったのだ」と感じられるものに、心惹かれるのかもしれませんね。
クリスマスクロスはもちろんですが、金彩で飾ったRioシリーズもこれからの季節にぴったりだと思います。年末にかけて忙しくなりますが、このカップやプレートを手にして、ペンを片手にちまちまと描いていた、遠くフィンランドの女性に思いをはせる時間を作ってみてはいかがでしょうか。
ミタ
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そうそう、そういえば、目黒区の北欧講座のチラシとポスターができました。
素晴らしい手仕事ですよね!
私なら目が寄ってきて、キィーッ\(◎×◎)/ってなりそう・・・
ちゃぶ台ひっくり返すかも!
チラシとポスター出来たならお披露目してちょ(*^。^*)
>>★ツカッチ★さま
キーとなることってありますよねー!
ところで、チラシ&ポスターのお披露目は・・・うーん。
もしかして来週あたりに?