最近、特別北欧をテーマにしている訳でなくても、雑誌やテレビで料理が北欧のビンテージに盛り付けられているのを見ることが増えました。そんな一つで(媒体は何か忘れてしまったけれど)アラビアのPulmuが使われていたのを見て、改めて美しいデザインだなあと気が付いたタイミングで、フィンランドのディーラーさんが持っていたので買い付けています。
今まで考えていなかったのですが、これを機会にPulmu(プルム)の意味について改めて調べてみました。
フィンランド語で
- ユキホオジロ/snow bunting
- 女性の名前(珍しい)
とありました。ユキホオジロは小鳥の種類です。
ちなみにPulmuは鳥を表す幼児語(フィンランド語)から来ているかもしれないとのこと。日本語で言うとぴっぴちゃんかな。
てっきり描かれている花の名前と思っていたのでこの結果は意外。では鳥名なのか人名なのかと問われると、アラビアは商品に女性の名前を良くつけるので、この場合は人の名前の方でしょう。柄に小鳥ないし。
解説に珍しい(rare)名前とあったので、どれくらい珍しいのか調べてみました。フィンランドの人名データベース。2022年4月18日に更新されているので、超絶最新情報。
なんと過去100年に生まれた人に絞ると230人程度。このプレートがデザインされた1960年代から70年代でも12人しか名付けられていません。そんな珍しい名前なのにも関わらず『名前の日』では4月1日にPulmuが制定されています。
名前の日については下記リンク先をご覧くださいね。
名前の日は定期的に見直されているらしいので、これではいずれ消えてしまうかもしれませんね。
そもそものPulmu(プルム)の女性名はユキホオジロにちなんでいると思います。
同じく小鳥の名前から女性名になったひとつにSirkku(シルック)があります。シルックとはホオジロの事。
シルックもアラビアのデザイン名になっています。こちらはちゃんと小鳥の柄。女性の名前と小鳥の名前のダブルミーニングなのでしょう。
日本にも小鳥の名前が人の名前になっているものってあったっけ、と考えたら、吉本ばななさんの『TUGUMI』ではタイトルそのまま、つぐみという少女が登場しますね。それからドラマ『カルテット』のすずめちゃん。つぐみは現実でもありそうだけど、すずめはなさそうな気がする。あとは忘れちゃいけいない美空ひばり。
プルムは消えつつある名前だけれど、ここ10年程古い名前のリバイバルブームがあるらしいので、いつか増えてくる日が来るかも知れませんね。
アラビアのPulmuシリーズは下記リンク先からどうぞ。いかにも70年代らしい点描を生かしたデザインです。
Arabia Pulmu
なぜ点描が70年代?と思った方はこちらの記事をどうぞ。
シルックといえば九州ルーテル学院大学准教授の坂根シルックさんがテレビなどでお馴染みですね。