写真の小花のシリーズは、アラビアのMonica(モニカ)。デザインはエステリ・トムラで、製造は1959年から。製造期間はアラビアの資料でもはっきり分かっていず、1960年代初頭のどこかで終了しています。
茎と葉の黒はプリントですが、花は手彩色で一個一個筆で塗られています。そのため、近くで見ると色の濃淡がありデコレーションに深みを与えています。
バックスタンプにはアラビアの文字、デザイナーの名前、そしてその間に『sommitt. komp.』とあります。
この『sommitt. komp.』の意味が分からず、その昔(10年ひと昔ですから、ひと昔半くらい前に)現地のアンティークショップで尋ねと「さあ?スウェーデン語っぽいね」との返事。でも、それぞれの単語の最後にピリオド(.)があるから、何か長い単語を省略している気がするんだけどな。
ちなみに、『sommitt. komp.』はMonicaに限らず、いくつものデザインで見つけることができます。いまお店にあるものだと、Kesa/ケサとJulia/ユリアがそう。
他にも以前入ったデミタスカップVerkkoのシリーズもそう。フォルム、デザイナー、デコレーションは様々ですが、共通しているのは芸術部門による、手彩色が施された、やや高級なシリーズというところ。
それはともかく、やっぱり『sommitt. komp.』が分からないので改めて調べてみると、『sommittelu komppania』の略だとしている人がいました。sommitteluはフィンランド語で構図・デザインといった意味。komppaniaは軍用語で中隊、あるいは古い言葉で欧州と植民地間の商社を表す言葉だそう。
うーん、結局分からない。次にフィンランドに買い付けに行けたら、ひと昔半ぶりに誰かに聞いてみますね。なんだか消化不良ですが、ひとまずここまで!