世界はほしいモノにあふれているから定番もいいよ

フクヤを始めた2006年を思えば、この頃は北欧のテレビ番組が多くて追いつかないです。見逃したもののあれば、別にいいかな、とあえて見ないものも増えてきました。10年前は欠かさず全部見ていたのですが。

さて、それでも9月26日放送のNHK「世界はほしいモノにあふれてる 北欧 最高のファッション&グルメ&インテリア」は、知り合いが関わっていることや、去年訪れたダーラナ地方が出る事など、魅力的な内容だったので楽しみにしていました。

見ると、百貨店のバイヤーさんがグスタフスベリを訪れてAllmogeを買い付ける場面があり、これまだ入っていなかったのかあと思って見ていました。

ちなみに、このグスタフスベリは、当店で扱っているヴィンテージのグスタフスベリとは別会社。元グスタフスベリの従業員が1990年代に始めた会社で、正式名称はGustavsbergs Porslinsfabrik。では、本家本元のグスタフスベリは、というと今は主に衛生陶器を作っています。

閑話休題。

その(新)グスタフスベリの説明によると、Allmogeは20世紀の変わり目に出され、その後、 装飾のバリエーションや名前を違えて、長く作られたデザインだそう。手持ちの資料には1905年から41年とありました。

1907年に描かれたスウェーデンの国民的画家カール・ラーションのクリスマスの光景にAllmogeが描かれています。当時は最新のオシャレな食器だったそう。

Nu är det jul igen 1907 / Carl Larsson (3枚組の1枚)

そして、その“装飾のバリエーションや名前を違え”たのが、冒頭の写真、グスタフスベリのRanka(ランカ)を指しているのではないかしら。

恐らくAllmogeをヒントにして、グスタフスベリを代表するデザイナー、スティグ・リンドベリが手がけました。製造期間は1942年から1965年。Allmogeと入れ替わるように登場。

そして現代、またグスタフスベリによって作られています。そんなに長く、かつ、その間にちょっと違いも作られていたということは、スウェーデン人にとってなじみが深く、これ使っておけばとりあえず間違いない定番柄なのかも知れませんね。

そんなポジションの日本の食器柄って何かしら。 蛸唐草かな。蛸唐草だって出てきた当時はモダンで格好良かったに違いない。

ミタ

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