念願のスウェーデン料理「ビーフリンドストローム」をフィンランドで

フィンランド最終日7日目は清々しい青空でした。宿の周りも雪が消えつつあります。宿主のエリナさんが「やっと晴れたわね!今週は天気予報では14度まで上がるって言っていたから、それは良かったと思っていたのに、ずっと悪くて残念だったわね」と慰めてくれました。

滞在中は3月も半ばを過ぎているのに寒く、これぞ北国といった天気でした。この日はすっかりと晴れていましたが、前日までは小雨や雪が降り、ぬかるんだこの道を小学生たちが登下校で行き来していました。

その光景を見てこんなことを思い、Tweetしました。


フィンランドの国民性を表す言葉に「シス(sisu)」があります。シスとは粘り強さや精神的な強さを表す言葉です。フィンランド人によると「例えばぬかるみにはまった車を、みんなが黙々と押し出そうとしている」イメージだそう。フィンランドの厳しい自然環境の中で培われた気質なのでしょう。
さて、最終日はもうやることも無いので、打ち上げ代わりに贅沢しようと近所のイタリアンレストランへ。イタリアに長く住んでいた、宿主のエリナさんお勧めの小さなカジュアルレストランです。
黒板に書かれたフィンランド語の「今日のメニュー」は見たところ、いつも通りの肉、魚、ベジタリアンの3種類。初めて見た、黒服にタトゥーのゴスっぽいお姉さんにメニューを説明してもらうと、肉がビーフリンドストローム(リンドストロームハンバーグ)、魚がサーモンソテー。ありゃ、イタリアンではなくなっているのでは?
今までもチョコチョコとインテリアやメニューの改変がありましたが、どうも、ついにイタリアンから北欧家庭料理になってしまったようです。店名が変わらずイタリア語のままなので気が付きませんでしたが、他のテーブルで客と話しているシェフも、小柄なラテン系の人から、大柄で金髪のフィンランド人に変わっているではないですか。
とはいえ、思いがけず以前から食べて見たかったビーフリンドストロームを頂くチャンス到来。ちなみに奥のプレート右側にある、取り放題のフォッカッチャにイタリアンの名残りはありますが、左側のフィンランドの黒パンはやっぱり北欧の味。

ビーフリンドストロームは正確にはビーフ・ア・ラ・リンドストローム(Biff à la Lindström)といい、スウェーデン料理です。フィンランドは隣国スウェーデンの影響を受けているので、フィンランドでもお馴染みの料理。フィンランド語ではLindströminpihvi(発音が…?)です。以前、スウェーデンでレトルトパウチを食べただけなので、いつかちゃんとしたものを食べたいと思っていました。
ハンバーグの色が赤いのは、血ではなく肉に混ぜられたビーツの色。カリッと焼き上げた表面が香ばしく、とても美味しかったです。イタリアンではなくなりましたが、北欧の家庭料理をリーズナブルに食べるいいレストランになりました。逆に、私には良かったかも。イタリアンは日本でも充分美味しいですものね。買い付けに新しく、ささやかな楽しみができました。
レストランの前にはイースターの花、黄色い水仙が植えられていました。フィンランドもようやく春が訪れるのでしょうか。

そんな感じで、フィンランドは終了。コペンハーゲン経由でスウェーデンへと移動します。
ミタ
オマケ。フィンランドで遭遇した犬たち。小型犬に服を着せているのは、アメリカでは良く見たのですが、フィンランドでは見ないので、珍しいなあと近づいたらしっかりとした防寒着でした。可愛いですね。

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