イギリス→ハワイ

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こんにちは。いま、イギリスから姉が一時帰国をしています。
姉のお土産のティーバッグとチョコレートを、丁度デンマークから届いた、イギリス製の青い花柄ソースボートとオレンジの花柄マグカップと一緒に撮影しました。どちらも、恐らく1960年代から1970年代製。
ティーバッグが入っているのは、ロールストランド社製のMariaケース(シュガーポット)です。
このソースボートは大きめのクリーマーとして使えます。たっぷり入れると400cc。通常のご使用では300ccくらいでしょうか。寒い季節は、毎朝ミルクティーをArabiaのサウナビアマグでゴクゴク飲む私は、これくらい大きくて丁度いいです。
この青い花のソースボートのシリーズ名は、なんと“ハワイ”
同じシリーズのクリーマーの商品説明にも書きましたが、1960年代、1970年代、イギリスではパッケージツアーが始まります。安くなった飛行機旅行は、庶民の間でも憧れの南の島をぐっと身近にさせました。
このハワイをモチーフにしたデザインは、そんな当時のイギリスの人たちの流行を反映しているのかもしれません。
ところが、このデザインを見て、なかなか南の島は連想できませんね。クールで涼しげ。この色調や花の姿からは、ギラギラと輝く太陽も、真っ白な砂浜も、鮮やかに咲く花も見えてきません。
思わず連想したのが、18世紀から19世紀のイギリスを代表する、画家ターナー。
ターナーは1819年、機会を得てイタリアに旅行します。ターナーのような北方ヨーロッパの人にとって、光り輝くイタリアは憧れの地。イギリスでは経験したことの無い、明るい光と色彩に感激し、多くのヴェネツィアの風景画を残しています。
高校の西洋美術史の時間、先生はターナーの描いた絵を示してこう説明してくれました。
「でも、暗いんですよね。イギリス人のターナーが、明るく描こうと頑張っても、こうなっちゃうんですよ。」
確かにそのヴェネツィアの風景は、まるで霧にかすむロンドン。
もっともターナーは大気を描く画家だそうで、そのとき先生がおっしゃった説明も本気だったのか冗談だったのか、今となっては分からないのですが、とにかく、当時の私に強烈な印象を残しました。
さて、話は戻って、ハワイ。
このデザインを見ていると、イギリス人が頑張って、はじけた南の空気を表現しようとしても、ここに落ち着いてしまったのかな、と想像してなにやら可笑しくなって来ます。

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裏ロゴには帆船なんて描いてあったりして、これでもか、と南の島を強調しているのも、なんだかいじらしい。
イギリスに滞在した経験のある方なら、その天気の悪さ、薄い空の青さをご存知でしょう。長く滞在していると、鮮やかな青空がだんだんと恋しくなってきます。
北欧も例外ではなく、夏になると、最近ではカナリア諸島が大人気の観光スポットのようです。不思議なもので、人は明るい太陽の光を追い求めるのですね。
北ヨーロッパの憧れの地、南の島をモチーフにした、涼しげなソースボート。ハワイと思わなければ、これはこれで素敵なデザインですし、なかなか使いやすいサイズです。
ミタ
..
イギリスでは、ティーバッグの方が一般的かも。ミルクティー用に濃く出るので、美味しいです。

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イギリス→ハワイ」への2件のフィードバック

  1. 書かずにはいられません!
    手前のチョコ、今まさに我が家で大フィーバー中のお菓子なんです!
    イギリスにも同じものがあるんですねー:D

  2. >>メグミさま
    アメリカでも!?
    私がもらったのは、イギリスCadbury社のSnapsですよー。開けるとほとんど割れているのがご愛嬌。
    イギリスに行けば、魅惑のCadburyチョコレート工場見学があるらしいです♪

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