木製バターナイフ


おはようございます。
皆さんは朝食には何を召し上がっていますか?
私は子供のときからトーストと紅茶でした。子供の時は自分の家が世界の全てなものですから、朝食にご飯とおかずが並ぶなんて、テレビの世界だけの話と信じていました。
何せ祖父母を始め親戚の家がそろって朝食にトーストでしたので、それも仕方の無いこと。子供時代は神戸市に程近い、西宮市で育ったのですが、聞くところによると神戸市のパン消費量は東京都23区を合わせたものよりも多いとか。(未確認情報ですが)
神戸とパンの歴史は大正末期の1924年にドイツパンの「フロインドリーブ」に始まるそうですから、なるほど神戸の人たちは80年以上もパンに親しんでいたのですね。

実際、大正生まれの大叔母の家では、フロインドリーブから暖簾分けしたパン屋「フロイン堂」から毎朝パンの配達をしてもらっていたそう。今よりずっとのんびりしていた古き良き時代、50年ほど前のお話です。
さて、そんな風にトーストと親しんでいるものの、バターナイフに関しては無頓着でした。もちろん良いバターナイフがあれば欲しかったし、スウェーデンで宿泊したお家で、長年の間にバターがなじんでいい色になっている木製のバターナイフを見ると、どうせなら木製がいいな、と思ってはいました。そうは思っていても、どうも「これ」というものに出会えず、そのままになっていたのです。

ところがハンガリーの由美さんが民芸祭で見つけたというバターナイフを見せてもらったとき、「探していたのは、これだ」とすっかりそのバターナイフが好きになってしまいました。
しっかりとした厚みがある丸い柄は持ちやすく、薄く削りだしたナイフ部分がとても使いやすい。色の違う木を組み合わせ、自然の色合いを生かした柄も素敵。自然といえば、ナイフと柄をつなげる部分も木のビスを使った徹底ぶり。軽すぎず、重過ぎない、ちょうどいい重さもなかなか無いものです。

聞けばペーチという街に住んでいるおじいさんが一つ一つ手で作り、木の実ナナ似の娘と孫に手伝わせて、年に一回のブダペストの民芸祭に毎年出展しているとか。
これは是非フクヤで紹介したい!由美さんにお願いすると「売り切れていたから、追加をおじさんに頼んだけど。クリスマスまでに入るかな?」なんて言っていましたが、クリスマスのずっと前にちゃんと12本無事入荷しました。(たくさん作れないので)

実はとっくに入荷していたのですが、ここしばらく入荷ラッシュのためなかなか手をつけることができませんでした。やっと今週はやっと落ち着いてサイトにアップする準備ができました。
ご覧のとおり、全部色が違います。
これこそ、手作りといった風で、ナイフ部分に目を凝らすと削った跡がうっすらと見えます。ああ、一つ一つ手で削りだしているんだなあ、と会ったこともない、そのおじいさんに感謝の気持ちも沸いてきます。
こちらのナイフ、今週アップです。実物は写真よりもずっと存在感があり素敵です。お楽しみになさってくださいね。

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木製バターナイフ」への2件のフィードバック

  1. 木のバターナイフの扱いについて教えてください! 毎回洗うのですか、それともバターケースにいれっぱなし? 洗うときは洗剤やお湯を使っても大丈夫なのでしょうか? 大事に長く使うコツがあれば教えてください。よろしくお願いいたします。

  2. >>ttさま
    こんにちは。これは私の使い方ですが、毎回使用後に、お湯ですすいで乾かして仕舞っています。水に長く浸けておいたり、洗剤を使うとカサカサになってしまうので、洗剤は使っていません。それでも表面がカサカサとしてきたら、植物オイル(オリーブオイルなど)を薄く塗っています。オイルが染み込んでいると乾くのも時間がかかりませんよ。

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