たとえ普段は使わなくても


おはようございます。
こちらの写真は今回入荷したアラビアのデミタスカップ、Haaremiです。フィンランド語でハーレムと言う意味で、イスラム風の装飾模様が金泥で、全体に施されている美しいカップです。
1960年代に作られた、比較的古いものなのですが、ほとんど使わなかったのでしょう、大変良い状態で入荷しました。
ソーサーに置いてみたのは、私が祖母から譲り受けた、これはもっと古い腕時計。メーカーはスイスのユリス・ナルダンです。オリジナルの金のバンドは壊れてしまい、代わりに皮のバンドを付けました。
祖母や母が、古いデザインが好きなまだ10代だった私に、大胆にも譲ってくれた時計はスイス製がほとんどなのですが、実はその中でも一番好きなデザインはジラール・ペルゴーでもロレックスでもなく、この下の写真にある、国産ブランドのセイコーなのです。

これは祖母の説明によると、”帯時計”といい、帯に挟んで使うのだそうです。この通り枠をずらして立てて置くことも出来ます。
文字盤には最初、ごくごく薄いガラスの風防がはまっていたのですが、ジーンズのポケットに入れて、持ち歩いていたところ、粉々に割れてしまいました。(中学生が持つものでは無かったのですね。)
ですから風防はオリジナルではなく、後ほどはめた新しいものです。
昔は良く使っていたこれらの時計なのですが、今はたまに取り出してはねじを巻いたり、眺めたりしているだけで、ほとんど付けることはなくなりました。
だからこそ、最近は取り出して腕にはめるときに、なんだかちょっと特別な気分になります。
冒頭のアラビアのカップもおそらく、普段はカップボードに飾り、特別な時にだけ取り出して使ってたのではないでしょうか。
普段使いにするには、あまりにも美しいですからね。
たとえ普段は使わなくても、持ってるだけで豊かな気分になる。そんな物を持つ、というのもいいものです。

ミタ
そして今、自分がビンテージを扱う仕事をしているなんて不思議です。

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たとえ普段は使わなくても」への4件のフィードバック

  1. あぁ~こういうタイプも素敵ですねぇ。
    ゴールドなのに 嫌みのない感じで
    きっと 私は持っていたら ガラスのケースにしまって
    そ~っと 眺めます。

  2. >>ねね さん
    こんにちは。これ、いいですよ~。
    実は、半年以上前にクリスマス特集の雑誌に掲載されているのを見て、上品でいいなーと思ってアケに頼んで入れてもらったんです。
    今はなんとなーく、季節外れなんですけどね・・・。でもいいんです。好きだから^^

  3. 全然 いいです。
    クリスマスだからゴールドではないですよ~。
    好きなものは好きでいつまでも見ていたいものです。
    わかりますよ~。
    買い付けレポートをみたんですけど 楽しそうで
    私もいつか行きたいです。

  4. >>ねねさん
    そうですね。楽しかったですけれど、忙しかったです。
    観光ポイント素通りですから。北欧について人に聞かれても、空港から街への行き方以外は何も答えられない自信があります。
    もし行かれたら、美味しい料理、素敵な街並みについて教えてくださいね。(涙)

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