おはようございます。
暖かくなって、動き易くなったので(熊か?)棚を整理していたらムーミンのポストカードが出てきました。
そういえば、買い付けの際に小銭を使い切るために買ったものでした。ムーミン、ミイ、スナフキンといった人気柄はとうに売り切れていて、この男の子(名前を失念。後で調べます。)がやたら多くなってしまったのでした。
なんでも、一番左の柄はフィンランドで生産中止が決まったそうです。そ、そんなにこの子は人気が無いのか?と可愛そうに思いました。キャラクターとしてではなくデザインとしてみれば、独特の色彩世界はかなりオシャレと思うのですが。
さて、これらのポストカードはトーベ・ヤンソンの原画に基づいたものらしいのですが、日本人になじみにあるアニメのムーミンと比べると、その色彩やキャラクターが大人っぽく、ともすると”こわい”と言う印象すらあります。
それでも、北欧では小さな子供から大人まで大変人気があると聞くと、文化の違いを感じると共に「あ、そうかも」と納得する部分もありました。
ヨーロッパから帰国すると、目に入るデザインの幼稚さに違和感を感じることがよくあります。やたらマンガが目に付くので。
例えば、電車の扉に張ってあるシール。私の利用している電車はネコが尻尾を挟まれて痛がっているマンガなのですが、何故なのでしょう。友人が「だいたい、ネコ乗っていないし」といっていましたが、その通りです。
よく”小さいお子さんにも分るように”という説明を受けますが、本当に日本の小さいお子さんは、他の国の小さいお子さんと違って、マンガでないと、いけないのでしょうか?
私は子供がいないので良く分らないのですが、今でも覚えている夢中になって読んだ絵本の挿絵はマンガでは有りませんでした。
例えば、”三びきのやぎのがらがらどん” “ビロードうさぎ” “スーホの白い馬” “手ぶくろを買いに” どれも美しく、今でもその本を読んだときに絵から受けた印象を、思い浮かべることが出来ます。
20年ほど前に、生まれて初めてヨーロッパの地を訪れたとき、街中に数多くの美しい彫像が立ち並び、美術館によっては入場料が無料であったりするのを目の当たりにし、「ああ、こういうものを生まれたときから目にして育った人たちに、かなうわけがない」と、軽く敗北感に似たショックを受けたものです。(今思えば、青かったなあ)
日本のマンガはいまや、欧米に広がりつつあり、ひとつの芸術のジャンルとして認められているそうですが、それは個人の趣味として存在していても、公共のデザインはやっぱり幼稚なものより、美しいものであって欲しいと思うのです。
そして、日本の子供達にも小さなときから美しいデザインを目にしながら、育って欲しいと思うのです。
ミタ
そうそう、そういえばこのポストカードもサイトで販売予定です。話に夢中になって書き忘れました。