ハーレクイン柄のフィンランド製花瓶

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こんにちは、今日の東京は夜中から降っていた雨が朝に雪に変り、お昼を過ぎても振り続け、すっかり外は雪景色。久しぶりにこんなに雪の積もった東京を見ました。
さて、こちらはフィンランド、アラビアのHarlekiini(ハーレキーニ)花瓶です。

デザインは、Kaarina Aho(カーリナ・アホ 1925-1990)。アラビアでの在籍期間は1946年から62年。
Harlekiini花瓶は1958年にデザインされ、翌年1959年から1965年まで製造されています。

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写真の茶、黄土、青緑の他に白を加えた4色、同じく写真の高さ15.5cm(小)と21.5cm(大)に19.5cm(中)の3サイズ、合計12種類作られました。

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商品ページには参考として、3サイズを並べたこの写真を使っています。去年の秋、珍しい事に3サイズで色違い3色がたまたま揃った時に撮ったものです。

大きさとパターンは決まっていて、大は菱型、中は正方形、小は正方形を傾けたいわゆる平行四辺形です。装飾は立体的で、その凹凸にしたがって釉薬が作り出す自然な陰影が美しいシリーズです。

円を押しつぶしたような独特の形で、横から見ると薄く、狭いスペースでも置く事が出来ます。また、端の角のところで上手く花が引っかかるので、花や植物を投げ入れるように入れても、広がらず、それなりにまとまり良く見せてくれます。

以前NHK BSの「恋する雑貨」デンマーク編で案内役の方が、一輪挿しが多いのは寒い国なので花が少ないから、といったことをお話されていましたが、なるほどと膝を打ちました。
この独特な形も、少ない本数の花でも綺麗に飾れる工夫なのでしょう。製造期間はそれほど長くはないですが、比較的見つかりやすいのは、当時の人気を物語っているのかも知れません。

ところで菱形模様を英語で「Harlequin Pattern(ハーレクインパターン)」と呼びます。花瓶のシリーズ名Harlekiiniとは英語ではハーレクイン、道化師のことです。ハーレクイン、というと例のアメリカのシリーズ本を連想しそうなので、もしかしたらフランス語のアルルカンの方がイメージが沸くかもしれません。

日本語で一口に”道化師”と言いますが、実は道化師には様々な種類があり、それぞれの種類(役柄)によって着る衣装が異なり、ハーレクインは菱型模様だとか。そもそもは、つぎはぎ衣装だったのがやがてカラフルな菱形へと変化したそうです。何種類もの色を継ぎ合わせた模様はつぎはぎの進化系。
いつもお腹を空かせた召使いで、機敏で、イタズラ好き、がハーレクインの役柄らしいですが、この花瓶からは軽快さよりもむしろずっしりとした印象を受けます。最初にデザインがあって、そこから連想して後から名前が付けられたのかも知れませんね。

こちらの花瓶、植物の入っていない左の二つは既にサイトにアップしています。植物の入った右の二つはこれからアップ予定です。アップの際には、あらかじめメルマガ、Facebookで告知いたしますので、どうぞお楽しみに。

ミタ

雪はまた雨になりました。さすがに東京で一日中雪はないですね。

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