フィンランドでTsaikka(ツァイッカ)の青を買い付けました。
Tsaikka(ツァイッカ)のグラスは1957年から2015年までIittala(イッタラ)にて製造されたロングセラーでした。もともとはティモ・サルパネヴァによるグラス『iシリーズ』のひとつでしたが、後にメタルのホルダーが付けられ、現在の形になりました。
当初はシリーズに含まれていたカラーグラスは、1971年に製造が中止され、その後はクリアのみになったので、クリアに比べるとカラーは見つかりにくい色です。
まあ、ここら辺の経緯は下記リンク先の著書『北欧 食べる、つくる、かわいいと暮らす』に詳しく書いているので(メタルホルダーの裏話も)是非お読みください。
さて、ホルダーが付いたために、タンブラーではなく、カップとして温かい飲み物に使われることが多くなりました。特にガラスを通して色を楽しめるためか、クリスマスのホットワイン「グロッギ」を飲むのに好まれているようです。2012年の秋に買い付けに行ったときに撮ったグロッギのパッケージには、この通りツァイッカが使われています。
お店でこの様なご説明をするとしばしば「耐熱ガラスなんですか?」とご質問を頂くのですが、結論から言うと
耐熱ガラスではありません。
「耐熱」という日本語が混乱の元だと思うのですが、「耐熱ガラス」とは「熱に耐えるガラス」ではなく「急激な温度の変化に耐えるガラス」のことです。良く知られている耐熱ガラスと言えば、アメリカのパイレックスでしょうか。
急激な温度の変化とは、キンキンに冷めた状態に熱いものを注ぐとか、熱々に温まっている状態に冷たいものを注ぐといったことです。Tsaikka(ツァイッカ)は耐熱ガラスではないので、例えば冷蔵庫から取り出して熱湯を注ぐようなことをすれば、割れます。
もしかしたら耐熱ガラス以外は熱に耐えないのではと、ガラスに温かい飲み物を注ぐことに抵抗を感じる方もいらっしゃるかも知れませんが、Tsaikkaに限らず、そもそもガラスは1000度近い熱で溶かし作っているものなので、飲み物の程度の温度でしたら、問題なく耐えます。
また、室温のグラスに適温の温かさや冷たさの飲み物を注ぐ程度の温度の変化でしたら、ご使用に問題はありません。どうぞ、安心してお使いくださいね。
こちらのブルーのツァイッカは来週アップ予定です。