7月27日から29日までスウェーデン人の心の故郷、ダーラナ地方にあるレクサンドアカデミーで刺繍のサマーコースを受けてきました。あまりにも濃密な時間だったので、うまくまとめられる自信がないので、まずは導入から書いてみました。
2016年11月、スウェーデン在住の布作家オルソン恵子さんが日本でグループ展を開催された時、ちょうど編み物作家のしずく堂さんが我が家に滞在していたので、連れ立って行ったことがあります。東京には珍しい大雪の日で、バスも電車も遅れに遅れ、更にしずく堂さんがヘタリにヘタってオルソンさんを30分も待たせてしまった日です。
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三人で食事をしながら、何がきっかけか「スウェーデンの手工芸学校のサマーコースに参加してみたいんですよ」と私が言ったところ、オルソンさんが「私もです!食事もおいしいと評判なんですよ。私が通訳します!」と乗って下さり、しずく堂さんも以前から知っていて関心があるということで「三人で参加しましょうよ」と盛り上がりましたが、その時は何となく夢物語のような、現実味のない話でした。
ところが、そんなフワフワした話を一転させたのは、5月に届いたしずく堂さんからのメッセージ。今年、日本とスウェーデンの国交150周年記念として、レクサンドの手工芸学校で日本語通訳付きで刺繍のサマーコースがあるので参加しないか、とのお誘いでした。オルソンさんに声を掛けると二つ返事でオッケーだったので、1年半前の約束が思いがけず具体化!
ただ、そのコースは日本に合わせてお盆の時期なので航空券がとても高かった事、スウェーデン人も参加しているクラスに入りたかった事から、7月に開催されるオリジナルのコース(内容は同じ)の方が魅力を感じたので、申し込み締め切りを1週間以上過ぎてはいたものの、問い合わせてみることにしました。今までに北欧の人とやり取りした経験から、そこら辺はフレキシブルに対応してくれるだろうなという目論みがあったので。案の定、まだ席があるからとすんなりと3人の入校を許されました。
そうと決まれば、サマースクール前後の日程を計画し、航空券、鉄道(早割)、ホテルを手配。そうこうしているうちに学校から具体的な授業のスケジュールが届きました。
レクサンドアカデミーサマースクール(刺繍初級)7月27日(金)~29日(日)
<7月26日(木)>
16時 チェックイン
18時 夕食
<7月27日(金)~29日(日)>
7時半 朝食
9時 授業開始
10時 フィーカ(お茶の時間)
12時 昼食
15時 フィーカ(お茶の時間)
17時 授業終了(最終日は16時終了)
18時 夕食
なお、教室は24時間開放しているので、続けて作業をする事も出来ます。
美しく、夜遅くまで明るい夏の北欧で、お昼過ぎくらいまで刺繍をやって、午後は湖の周りを散歩したり、ちょっと買い物に街まで足をのばしたり…そんな甘いイメージを抱いていたのですが、スケジュール、特に授業が終わってからも作業が出来るという一文に目が釘付けになりました。
これって…これって
ガチで本気の学校やん!
その読みは大当たり。びっちりな内容に2日目にはこんなTweetをすることに。
決断が早くさっさと作業を始め進行が早いスウェーデンチームに対して作業が丁寧で遅れぎみの日本チーム。先生から日本で仕上げてもいいと言われ「準備が8割、仕上げが2割!」「大和魂見せる!」「残業はお家芸!」と絶対に負けられない戦いになっている。
— Fukuya北欧ビンテージ (@Fukuya_20CMD) 2018年7月28日
その日の夜には追い詰められてこんな状態に
私たちのピンクレディにスウェーデンチームも振り付きの童謡で返礼。超ハイテンションの戦いに。 https://t.co/McinnyobZr
— Fukuya北欧ビンテージ (@Fukuya_20CMD) 2018年7月28日
そう、先生や職員さんは「授業を早く切り上げて湖で泳いできてもいいのよ?」と言ってくれたものの、あまりにも作品制作が大変で、散歩どころが毎日居残り。
ついに足を踏み入れることの無かった美しいシリアン湖…。
ただ、結論から言えば、本当に楽しかった!家事や仕事を全く忘れて、食事も宿もおやつまで付いていて、広大な風景を眺めて、ただただ手芸に没頭する3日間。これぞ心のデトックスでした。心からまた参加したいと野望を抱いています。楽しくも、大変な3日間については、これからの続きをお楽しみに。
参考までに、3日間講座、3泊、3食、2フィーカが付いて、料金は3750スウェーデンクローナ(2018年5月のレートで48330円)でした。物価の高いスウェーデンですので、ホテルや外食を思えば、かなりリーズナブルではないでしょうか?