おはようございます。
今日は土曜日なので、ちょっとしたクイズを。
問)トップの写真のアイテムたちの共通点はなんでしょう?
答えは、
マリアンヌ・ウエストマン作では無い(EJ Westman)
でした。
1960年代ごろから、ロールストランドではマリアンヌ・ウエストマンのピクニックシリーズの人気の影響なのか、良く似た作品が次々と作られました。当初、ウエストマンがピクニックシリーズを作ったとき、ロールストランドの経営陣が難色を示したらしいのですが、この変わり身の速さはなかなかのものですね。
当時のウエストマンの心境はこちらに少し書きました。
→2010年2月9日のフクヤ通信
その頃作られた”ウエストマン風”の作品の一部は、スウェーデン国内ですらウエストマン作と混同されているものも、しばしばです。その事については、今までも、フクヤ通信や商品説明、メルマガなどでアイテムごとに記載していたのですが、2008年のスウェーデンの雑誌「Antik & Auktion」でフリージャーナリストのPetter Eklund氏がウエストマンに直接インタビューして記事にしたものを見つけたので、まとめて取り上げてみますね。
さて、ここからが同誌による「ウエストマン作でない」アイテムたちです。
- Eden (Sigrid Richter作)
- Anemon
- Silja
- Linda
- Irene (Rosemarie Benedikt作)
- Fructus
- Granada
- Viola
- Delikat
- Berit
他にも、Svea、Stuva、Mussla、Tippa、Randoも違うそうです。Tippaは以前入荷したことがあるのですが、写真を見つけることが出来ませんでした。青い鳥の素晴らしいデコレーションで好きな柄の一つです。デザイナーはSylvia Leuchovius?
このリストにはありませんが、Edenがウエストマンではないのなら、良く似たViktoriaも違うのでは?
また、 DalomとMimosaはスウェーデンでは多くの場合作者不明とされています。
いずれも、ウエストマン作でなくても全く作品の価値を下げるものではなく、それぞれに独特の美しさ、良さがあります。例えば、GranadaとDelikatに見られる自由に踊るような野菜や果物の動きのある配置はウエストマンには見られないものですし、Siljaのきっぱりとした色彩、Beritのオリエンタルな雰囲気など、どれもひきつれられるウエストマンとは違う個性たちです。
まだ、30年、40年しか経っていないビンテージ品は、作者が存命の場合もあり、年々新しい情報が出てきます。私は北欧語の読み書きが出来ないことに、忸怩たる思いがありますが、それでも出来るだけ最新の資料を手に入れて、皆さまにお伝えしたいなあと思っています。
以前の商品説明では古い資料を元に間違っていた事を書いている場合もありますが、気が付き次第すぐに訂正するようにしていますので、優しく見守ってくださいね。
ミタ
今週はウエストマン作のPomonaが新着でアップしました。他にもピクニックも数点入荷しています。それはまたいずれ。