スウェーデンから布だけではなく、リサ・ラーソンのフィギュアたちもやってきました。いつもは布ばかりお願いしているディーラーさんなのですが、たまたまリサのフィギュアを見つけたから欲しい?と聞かれ、一緒に送ってもらいました。
ただ、トップの写真の子は、前回の買付でデンマークから送ったマリアちゃんで、布と一緒に来た子ではありません。
→Gustavsberg 世界の子供たち (Maria)
この子達が緩衝材代わりに布でグルグル巻かれて、先日到着した子です。
これらの作品の一部は、現在もリサ・ラーソンのスタジオで継続して作られているものもありますが、入荷したのは1970年代前後にリサがグスタフスベリで製作したビンテージたちです。
というわけで、Gustavsbergのロゴが付いているはずなのですが、このロシアの男の子、Ivan君には同じスウェーデンRörstrandのロゴが付いていました。
不思議に思って、ディーラーさんに尋ねると「Gustavsbergは一時期Rörstrandだったから」と返事が。不勉強なことに、初耳でしたのでもうちょっと聞いてみたのですが、実は彼女も陶磁器は専門ではなく、良く分からない様子です。
そこで、Gustavsbergのメーカーサイトをみたのですが、Rörstrandとの関係の記述を見つけることが出来ませんでした。今度はRörstrandのメーカーサイトをあたると、それらしき事が。更にヒントを見つけて調べ、Wärtsilä社とRörstrand社のサイトにある社史を合わせると、以下のことが分かりました。
少し歴史が戻りますが、Rörstrandは1963年から1984年にかけて、Upsala-Ekebyグループに吸収されグループの一部となりますが、今度は1984年に既にArabia社を持っていたフィンランドのWärtsilä社に買収されます。
そのWärtsilä社が1987年にGustavsvergも買収。はっきりとは分からないのですが、そのときRörstrandとGustavsbergは「Rörstrand-Gustavsberg」となったようです。
その後、1991年、Wärtsilä社はArabia社とRörstrand-Gustavsberg社をHackman(ハックマン)に売ります。1994年にGustavsbergは別れ、衛生陶器部門が独立、それ以外のメーカーはハックマンの子会社になり、後にその3社はイッタラグループという巨大グループを構成するようになるのは、ご存知のとおり。(ちなみにイッタラグループの大株主はハサミで有名なフィスカルスです)
時間をかけて英語、スウェーデン語、フィンランド語で調べたのですが、さっき日本語のWikipediaを見たら、少し書いてありました。
→イッタラ(Wikipedia)
ちょっと肩透かし。
というわけで、このRörstrandのロゴを持つIvan君は、可能性として1987年から1994年にRörstrand-Gustavsberg社で作られたのと思います。
このIvan君は一緒に入ってきたGustavsbergのものに比べて重く出来ています。底に穴も開いていないところを見ると、中が空洞になっていないのでしょう。ちょっと珍しいアイテムです。
ところで、私は子どもの顔の中でも、つんと突き出したような口元が一番可愛いと思っていて、自分が子どもの顔を描くときはいつも口元を強調して描くようにしていました。リサの子どもたちを見ると、どの子もやっぱり口元が可愛らしいのですね。
こういうところが実際に3人の子の母でもあるリサらしい観察だなあ、と思ってしまうのです。
さて、リサには関係が無いのですが、子どもつながりで、ムーミンカレンダーのご案内です。
今日の午前中にフィンランドから「2011年度ムーミン原画カレンダー」が入荷しました。販売開始は来週の木曜日、9月2日を予定しています。到着が2日早かったら昨日アップできたのですが!
それでは、これから準備しますね♪
ミタ
そのディーラーさんが「Larsonにはsが1個しかないの!」と書いてきたので、何でそんなに驚く?と思ったら通常スウェーデン人の名前はLarssonとsが2個で、1個というのはかなり珍しいそうです。