おはようございます。
毎日暑いですね、と、毎年書いている気がしますが、毎日暑いです。
この涼しげなコーヒーポットは、ドイツRosenthal(ローゼンタール)製の「Form 2000」シリーズです。
「Form 2000」は1954年にフランス生まれのアメリカ人デザイナー、レイモンド・ローウィー(Raymond Loewy)と同じくアメリカ人のリチャード・レイザム(Richard Latham)のチームによって作られたものです。
ローゼンタール社における戦後もっとも成功したシリーズで、1977年まで製造されました(その後、1984年から1990年まで”Classic Rose”柄で再生産)。
このシリーズにはコーヒーセット、ティーセット、ディナーセットにキャンドルホルダーや花瓶と幅広く、そのシンプルなフォルムには様々なデザイナーによって300以上ものデコレートがされたそう。
デコレートを担当したデザイナーの中には、デンマークの国民的デザイナーのビョルン・ヴィンブラッド、フィンランドを代表するデザイナーのタピオ・ヴィルカラ、日本でも知られたイラストレーターのレイモンド・ペイネなどなども含まれます。
こちらのデコレートは、”Bunte Blatter”。デザイナーは不明ですが、パステルトーンの水彩画で描いたような、羽とも葉っぱとも見える絵が涼しげで、軽やかなポットのデザインを引き立てています。容量は約800ccと、ヨーロッパのポットにしては少なめで、日本の家庭でも使い易いでしょう。
ところで、このForm2000のデザインを手がけた、レイモンド・ローウィーは「工業デザインの父」と呼ばれ、200以上の企業にデザインを提供しています。その企業の中には有名なところでは、NASAやCoca-Cola社も含まれます。また、生涯でデザインをしたアイテムといえば、蒸気機関車や車、建築、食器、ロゴやパッケージデザインなど、枚挙に暇がありません。ラッキーストライクのタバコのパッケージや、シェル石油のロゴマークも彼によるものです。
ところで、コカ・コーラ社で様々なオリジナルアイテムのデザインを手がけていた彼は、しばしばコカ・コーラのボトルデザインも手がけた、とされていますが、実際は1954年にオリジナルデザインの修正を担当しただけです。
ローウィーは「コークボトルは世界で一番完璧なデザインだよ」と言っていたそうで、その”完璧”なオリジナルデザインは、アメリカに移住したスウェーデン人のアレキサンダー・サミュエルソン(Alexander Samulsson)が1915年にデザインしたのだとか。
と、意外なところでスウェーデンの名前が出てたところで、今日のフクヤ通信はおしまい。終わりがよろしいようで。
ミタ
オマケ「猫営業部長の秘密」
懸賞アンケートに沢山のご応募ありがとうございました。
また、3周年おめでとうコメントも多くの方に書いていただいて、思ってもいなかったので、嬉しいビックリでした。
ところで、コメントに「猫営業部長」へのメッセージがいくつかあり、意外や部長が人気と知りました。
いやー、そうですか?
じゃ、お言葉に甘えて、今日の猫営業部長(本名:みりん)です。
いつもは夕方部長出勤の部長、今日は珍しくお天気に誘われたか、朝から出勤して開梱を手伝う。
猫:「もうこんなにガムテープを剥がしたわっ」
上司のやることには、不必要なことが多い。
そんな部長には捨て猫時代の暗い過去を思わせる印がある。
(一仕事終え、椅子の上に移動)
頭の上にムンクの「叫び」が刻印されているのだ・・・。
横に広げるとパンダの顔になるので、お見せしたかったのですが、激しい抵抗の末、早退してしまいました。
ムンクってノルウェー人なんですよね。