もし、できるなら・・・


おはようございます。
写真のプレートはデンマークから入荷した、イギリスStaffordshireのBroadhurst&Sons社、おそらく1960年代のものです。
裏には、Kathie Winkleとデザイナーの名前がありました。私は全く不勉強で知らなかったのですが、彼女の作品はコレクターもいるほど人気のあるラインだそうです。彼女について少し調べてみると、とても興味深い経歴が分かりました。
1940年代の終わり、15歳のキャシーはStaffordshire陶器工業で完成した食器に色を付ける職を得ます。おそらく1940年代当時、日常食器の絵付けは塗り絵のような、15歳の子どもでもできる簡単な単純作業だったのでしょう。
それから約10年経った1950年代の終わり、キャシーは会社にこう頼まれます。
「If you could draw・・・ (もし絵を描けるなら・・・)」
彼女は答えます。
「・・・a little. (ほんのちょっとだけ。)」
それがキャシーの20年に渡る、第二のキャリアのスタートでした。
全く、デザインの教育を受けていなかったキャシーですが、彼女の描いたデザインは大変な人気を得て、ついには彼女の名前がバックスタンプに印刷されるまでになったそうです。”あの子は絵が上手だね”とよほど社内で評判だったのかも知れませんね。

・・・という、激動の経歴と、彼女の作品がこちらの本にあるそうです。
The Designs of Kathie Winkle
そんなシンデレラストーリーの持ち主、表紙のキャシーは、意外にもイギリスでよく見るような、本当に普通の人。多くの人気作品を生み出したデザイナーには見えず、彼女から数々の斬新なデザインが生み出されたとは驚きでもあります。
キャシーのプレートは今週アップ予定です。おそらく当時は日常用に気楽に作られたシリーズなのでしょう。当時と同じく、気楽にお使いいただける価格設定でお出ししますね。

ミタ
キャシーの作品には他にも魅力的なものが沢山。これから気をつけて探して集めてみたいと思っています。

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