クリスマスキャロル


おはようございます。
今日はクリスマスですね。といっても、日本にはクリスマス休暇は無いので仕事、という方も沢山いらっしゃると思います。(私もです)
ヨーロッパをはじめとしたキリスト教国では当然、今日はお休み。ヨーロッパでクリスマスを過ごそうと、旅行に出たもののどこも閉まっていて困った、なんて話は良く聞きます。
4年前のクリスマス、私たちはカソリック教国で知られるアイルランドにいたのですが、お店や会社はおろか公共交通機関まで全て(バスも電車も飛行機までが!)お休みで、まるでゴーストタウンのようなクリスマスの光景に驚いたものでした。
そういえば、子供のころの日本のお正月も、このようなものでしたね。もっとも、さすがに公共交通機関は動いていましたが。
この年アイルランドで、いかにもヨーロッパらしいクリスマスの光景を見たのは、今でも良い思いでです。それは、賑やかなクリスマスデコレーションでも、クリスマスマーケットの人ごみでもありません。
クリスマスを目前にした12月22日。パブが2件しかない小さな村に滞在していた私たちは、窓の明かりを頼りに街灯の無い暗闇の中、そのうちの一軒のパブへ夕食をとりに向かいました。
扉を開けると、外の静けさとは打って変わって大変な人で混雑しています。中でも目立ったのは、大声で騒ぐ20代の若者のグループ。きっとクリスマス休暇で帰省し旧交を温めているのでしょう。
やがて、地元の素人音楽家たちが持ち寄った楽器でアイルランドの音楽を演奏し始めます。曲が始まると数人の若者が立ち上がり、軽快にステップを踏みながらアイリッシュダンスを踊りはじめました。
アイリッシュダンスはタップダンスの原型とも言われ、上半身を固定して足だけでステップを踏みながら踊るダンスです。
女の子が飛んだり跳ねたりするたびに、ひだの多いキルトスカートがパッパと翻り、ステップを踏むごとに靴音が軽快に響きます。そのパフォーマンスに周りの客も手拍子で答え、一段と雰囲気が盛り上がってきます。
そのとき冷たい空気とともに扉が開き、年配の女性に引率された子供たちの一団が。こんな時間に何かしら?と思ったら、引率の女性の合図で子供たちが声をそろえてクリスマスキャロルを合唱し始めました。
楽器の演奏は止み、パブの中は静まり返ります。さっきまで踊り騒いでいた若者たちもその歌声にじっと聞き入り、小声で一緒に歌う人も。
数曲歌ったあと、代表の子供が募金箱を手に客たちの間を回り、募金を集め終わると御礼をして子供たちは、もう一軒のパブへと去っていきました。
そうして再び音楽が始まり人々は話の続きを再開し、あの静けさが信じられないような、元の賑やかなパブに。
それは、見事な静と動の移り変わりでした。
そういえば、私もキリスト教の幼稚園だったので同じように、地元の消防署や警察を回ってクリスマスキャロルを歌ったものです。(募金は募りませんでしたが)
また、当時住んでいた家の隣は、キリスト教系の女子大の教授のお宅で、毎年クリスマスイブには女子大生たちがキャンドルを片手に、そのお家の玄関先でクリスマスキャロルを合唱するのが恒例でした。私も毎年裏庭に出て、母が用意してくれたキャンドルを手に、フェンス越しにじっと夜の闇の中で歌声を聴いたのでした。
私にとってクリスマスの思い出といえば、大きなツリーでも賑やかな街の明かりでもなく、暗闇に灯る小さな明かりとクリスマスキャロルの歌声。
さて、皆さんの思い出はなんでしょうか。
それでは、メリークリスマス!今日は思い出に残る素敵な聖夜をお過ごしください。
ミタ

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