今朝、東京では雨が降って、せっかく咲いた桜の花が散ってしまうのではないかと心配しましたが、今は太陽が顔を覗かせています。
ヨーロッパでも日本と同じ桜の木を見ることがありました。
開花は5月ごろと北海道くらいの時期なのですが、ちょうどその頃に現地に住んでいて、突然視界に入ってきた桜の花に、忘れかけていた日本の風景を思い出し、ハッとしたものです。
日本にいるときはあまり意識せず、いつの間にか咲いて、いつの間にか散っていたというのに。
この写真はRorstrandのJaponica(日本)という名のカップとプレートです。
可憐な梅の花がモチーフで、タッチを変えることで3種類の花のパターンを作り出しています。絵画、というよりはデザイン処理された梅の形は、むしろ着物のパターンからヒントを得たのでしょうか。
それでも枝からこぼれた花が、気まぐれにプレートの周りを飾り、統一感の中にある生き生きとしたリズムは、やはり日本のデザインとは違うな、と感じます。
このカップに合わせたのは、Gustavsbergの、まるで急須のように持ち手が横に付いたコーヒーポットと、Marimekkoの、これも日本の刺し子からヒントを得たKioto(京都)というファブリックです。
海外でこのように日本をモチーフにしたデザインを発見し、再構築された姿を見ると、忘れかけていた日本の美を再認識します。
そしていつも、あの時に桜の花に遭遇し感じた、胸がきゅっとなる感触が思い出されるのです。
こちらの商品は、来月サイトに登場予定です。
ミタ