こんにちは。今日の東京は梅雨の合間のお天気のいい日曜日です。そんな日曜日にふさわしい(かどうか分かりませんが)のんびりした話題を。
世界各国には人の名前が付いた食べ物があると思いますが、スウェーデン料理の中で私が知っているのは3つあります。
1、ヤンソンの誘惑
2、リンドストロームハンバーグ
3、空飛ぶヤコブ
先ずご紹介は「ヤンソンの誘惑」。既出ですが、これは以前自宅で作ったヤンソンの誘惑の写真です。
細切りにしたジャガイモと玉ねぎに、独特の風味のある北欧アンチョビを重ね、生クリームをかけてオーブンで焼き上げたものです。
レシピはこちら→ヤンソンの誘惑&フィンランドのベリーのケーキレシピ
北欧アンチョビは日本で手に入れることが出来ず、ヤンソンの誘惑はそのアンチョビなしでは作ることができません。ただ、イタリアンアンチョビにスパイスなどを加えることでその味を再現できます。イタリアンアンチョビで北欧アンチョビの味を作る方法はフクヤの本「北欧 食べる、つくる、かわいいと暮らす」にありますので、もし興味がある方は下記画像をクリックしたリンク先からどうぞ。
と、本の宣伝を自然にさり気なく挿入したところで本題に戻ります。
そして、人名料理その2は、ビーフ・ア・ラ・リンドストローム(Biff à la Lindström)。私は勝手にリンドストロームハンバーグと呼んでいますが、日本では特に定着した呼び名はないようです。北欧では有名な料理ですが、日本ではマイナーなのでしょう。ひき肉にビーツとケイパーが入っているのが特徴です。
春の買い付けの時、スーパーでリンドストロームハンバーグと、空飛ぶヤコブを惣菜コーナーで見つけたので衝動買いして2日間にわたって食べました。
初日は無難にリンドストロームハンバーグを。これは自分でも作ったことがあるので、味には特に驚きもなく、ビーツはもっと細かく切るんだな、ソースはこんな感じなのね、など確認しながらの食事でした。ちなみに、昼間のように明るいですが、夜の7時ごろです。
ネーミングの由来はスウェーデン系のロシア人ヘンリック・リンドストローム(Henrik Lindström)がスウェーデンのホテルウィット滞在中にレストランで作ってくれるようリクエストしたのが始まり。なので、元々はロシア料理のようですね。Youtubeでレシピ動画を見つけました。
その3は空飛ぶヤコブ(Flygande Jacob)。名前も個性的ですが、中身も超個性的。伝わるところによると、1970年代に、航空会社に勤めていたオヴェ・ヤコブソン(Ove Jacobsson)さんが子供に食事を作る時に冷蔵庫にあったものを適当に混ぜてオーブンで焼いたのが始まりとか。その材料とは、市販のローストチキン、バナナ、ベーコン、チリソース、生クリーム、仕上げにローストピーナッツ。いやー、正に男性ならではの思い切った組み合わせ。
2日目はいよいよ初めての空飛ぶヤコブを。この日は梱包やデータ作りに時間がかかり、長い北欧の春の日もすっかり暗くなってからの食事。
結論から言うと、美味しかったです。チリソースが入っている割にはピリ辛さは無く、グリルチキンのクリームソースかけっぽい感じ。バナナが全体に馴染んでいず、バナナが口に入るたびに「バナナねえ」と風味を感じるのが案外面白く、ピーナッツのポリポリした食感が楽しい。
これは子供が喜ぶわー。
帰国してから色々調べたら、レシピのチリソースは日本の辛いチリソースではなく、スパイスが効いたケチャップのことのようです。北欧の人はあまり辛い味付けを食べないので、チリソースが家に常備してあるって違和感があったのですが、これで納得。
因みにこちらも動画がありました(ピーナッツではなくカシューナッツを使っている?)。この料理はお米を添えるのが定番ですので、日本人にも馴染みやすい味です。ローストチキンやチリソースなど、日本で同じ材料をそろえるのは難しいですが、代用品を考えていつか作ってみようと思っています。
休日の今日は、少し変わった料理で夕食にしてみてはいかがですか?
ミタ
外国では日本と同じ呼び名で、中身が違う調味料があるので、判断が難しいことがよくあります。