エストニア製のミトンが暖かい3つのワケ

こんにちは、12月に入ってから急に寒さが厳しくなってきた気がします。私の場合は特に指先や手首の冷たさで実感しています。
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さて、そんな12月の始めに、週末手芸作家として活躍されている、ニット作家の「しずく堂」さんとお会いしました。
北欧がお好きで、作品にもそのイメージが反映されているしずく堂さんですが、実はお会いした理由は全く北欧とは関係なく、猫つながり。しずく堂さんの飼い猫、ミナちゃんとうちの猫営業部長が同じ柄(むぎわら)だったことがきっかけです。*写真は猫営業部長
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閑話休題
その時にしずく堂さんに「エストニアのミトンって手触りが硬くないですか?それって脱脂を充分にしていないからなんです。その方が暖かいんですよ」と教わって目からウロコが落ちる気持ちでした。
そこで、手袋について色々調べるうちに、エストニア製手編みミトンの暖かさの秘密が分かってきました。


<暖かさの理由 その1>
未脱脂の毛糸


油脂は暖かさの元なので未脱脂(といっても汚れや匂いを取るためにある程度は洗って脱脂されている)の毛糸は、脱脂されたものよりも暖かいそうです。また油分が含まれているので、雪が付いてもパンパンと叩けば簡単に落ち、水が浸透しにくいとか。
ウールは濡れてしまっても撥水製があるので、繊維と繊維のすき間に水が浸入せず、更に繊維内の空気層の働きで、表面がペッタリとせず、接触する事で感じる冷たさがありません。もちろん、汚れも弾くのでお手入れは表面を拭くだけで充分。
「羊が雨に濡れても毛が縮まないのは油分(グリースやラノリン)を含んでいるから」と解説しているところもあり、脱脂しないことで縮みにくいとも。よく知られていることですが、吸水だけでなく発散する性質があるので濡れた感触がずっと続くこともないそうです。
もちろん、肌に触れるものですので、硬いのは不安ですよね。実は今回仕入れた手袋のほとんどはこのように、裏側を起毛させ、肌ざわり良く仕上げているのです。起毛させていない物もいくつかありますが、買い付けの際に全てに手を通して感触を確かめてから買いましたので、ご安心下さい。
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<暖かさの理由 その2>
手袋の形


指一本一本が包まれている方が温かなイメージがありますが、実はそれは間違いってご存知でした?私は教わるまで知りませんでした。なんでも肌同士が触れる部分が多い程暖かいため、5本指手袋よりもミトンの方が暖かさが上だそう。
そういえば、スウェーデンで買った60年くらい前のクリスマスカードに描かれているのは、ミトンが多いです。ミトンは作るのが簡単だから、と思っていましたが、実はちゃんと理由があったのですね。


<暖かさの理由 その3>
編みこみ模様


エストニアのミトンには伝統的なパターンが編みこまれています。一番上がひっくり返したものですが、ご覧になっていただければお分かりの通り、編みこみ模様を作る事で裏側に糸が沢山渡っています。

こうやって糸が重なる事で厚みが出て、益々暖かさが増すのですね。もちろん、これもフワフワに起毛してあります。

最初は単にかわいい、とだけ思っていたエストニアのミトン。手につけた瞬間、その暖かさに感心しましたが、秘密について知れば知るほど感心の度合いは深まるばかり。
エストニアは冬は0度より上がらず、真冬はマイナス20度になる事もある、極寒の地です。そんな土地から生まれた、本当に暖かい手袋なんですね。街で付けていてもオシャレなデザインですが、登山やハイキングがお好きな方にもお勧めできる、実用性も充分なミトンです。
これからの季節なら、クリスマスのプレゼントにもお勧めですよ。エストニア製のミトンは下記リンク先をクリックしてご覧下さい。
→エストニア製ウール手編みミトン
ミタ
北国の知恵です。

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