全行程16日間の2018年春の買い付けも翌日の帰国日を残すのみになりました。午前中に買い付け品の発送を終え、肩の荷を下ろして、午後はヘルシンキへ遊びに行きました。
特に計画はなかったのですが、マリメッコのセールの初日だと教えてもらったので、行ってみることにしました。
沢山の人はいましたが、日本のセールに比べると混み具合はそれほどでもなく「やっぱり人口が違うんだなあ」と変なところで感心してしまいました。
あちこちにいる黒のボーダーは店員さんです。
次々に品出し。
布も大人気。
試着室に並ぶ人たち。手に持っている物を見ると、黒の柄のワンピースが特に人気があるようでした。
私は試着室に並ぶのが嫌だったので、セーターを脱いでシャツの上から試着して確かめました。ふと見渡すと、やっぱり上に着ている物を脱いでTシャツ姿の上から試着しているフィンランド人がいて、勝手に共感を覚えていました。もし、セールに行かれる方は上から試着できる事を考えた、脱げる服装にしていくといいかも知れません。私はスカートもパンツの上から試着しました。
実は私はマリメッコについてはほとんど知らず、何を買えばいいのやらさっぱり分かりません。セールってある程度目論みがないとオロオロしてしまうものですよね。とりあえず頭に血が上って失敗しないように「100ユーロ以下」をルールに探して、1、2着のつもりがこれだけ買ってしまいました。〆て約300ユーロで、更に税金の一部が戻ってきます。
ルールを設けてセーブしたつもりでしたが、それでも買いすぎたかなあと反省して、帰国後、お客様に話をすると「マリメッコで100ユーロ以下はタダ同然!」と断言してくれ「そうなのか」と安心しました。
続いてアラビアの工場跡へ、工場閉鎖後初めての訪問です。
ほぼ10年振りにアラビアミュージアムへ。以前は有料だったものが無料になり、展示方法がガラリと変わっていました。
過去の作品が製作年を追うように展示されています。オシャレになったけれど、つまらない。
良かったのはルート・ブリュックくらい。かつて展示してあった作品はデザインミュージアムに移動したのかしら。
あっという間に見終わってしまったので、ロビーにある無料のコーヒーを飲みながら一休みしました。
階下のショップにも行きましたが、以前あったアウトレットコーナーがなくなり、セール品と定価品が並んでいました。以前はいつ行っても日本人を含め沢山の買い物客がいたのですが、ガランとしています。
そうか、工場が閉鎖したんだから、アウトレットは生まれないですよね。いま、アウトレットは工場のあるタイが熱いのかも(知らんけど)。
ミュージアムでもショップでも想定していたよりも時間を使わなかったので、予約しているレストラン(それは予約していたんです)まで時間が余ってしまい、適当にブラブラ散歩しました。まだ海が凍っているとはいえ、さすがに4月なのでそれほど寒くもなく、散歩が気持ちいい。
そうこうしているうちに時間になったのでレストラン「Kuu」へ。
1966年創業のフィンランドの伝統料理レストランです。伝統料理のためか、見渡すと外国人を接待しているらしい、ビジネスディナーの人たちがチラホラ。以前行ったKosmosでもビジネスディナーの人が目についたので、フィンランドにも接待があるんだなあと思ったものです(考えれば当たり前ですが)。
さて、話は戻って、選んだのは「Kuuコース 54ユーロ」。スターターは、スモークサーモンのスープ。
メインは、トナカイ肉にセルリアックのピュレとキノコとブラックカラントのソース。
口休めに、チーズにジャムとサワーブレッドのフライ。
デザートは、マスカルポーネのアイスだったかな、上に振られている赤いものはドライベリー、黒いものはラクリスです。
レストランの雰囲気もサービスも良かったのですが、スープとメインの味は平凡。ただ、口休めとデザートは良かったです。ラクリスは苦手なのですが、甘いものにアクセント的に加えると、甘さとしょっぱさのバランスがとても美味しいのです。
買い物に食事にと楽しんで宿に戻りました。やがて宿猫のスムちゃんの訪問を受けました。
翌朝、出発の支度をしていたときも、スムがやって来ました。「マリメッコ?それ美味しいの?」と言っているような顔です。名残り惜しいけれど、スムちゃんともしばしのお別れ。
フィンランドから乗り継ぎのためコペンハーゲンへ。
近距離なので飛行機が小さいです。ほとんどの人が軽装で、旅行でなく出張という雰囲気。フィンランドとデンマークは2時間もかからない距離なので、日帰り出張も出来ますものね。
私はといえば、乗り継ぎ、乗り継ぎで、半日がかりで帰国です。さようならフィンランド。次のフィンランド滞在は秋。
でも、その前に、来月はスウェーデンへ、ちょっと面白いことをやりに飛びます。これについては、またの機会に。
ミタ
アラビア工場が移転する前に見学をしていて、本当に良かったです。当時は電話でしか予約が出来ず、フィンランド在住の友人に頼んだ思い出。