スウェーデン料理『おじいさんのごちゃ混ぜ』を作る

客室用のソファーベッドを下見にIKEAに行っただけなのに、いろいろ買ってしまいました。雑貨だけでなく、食品コーナーでニシンの酢漬けと黒パンミックスも。そこで、以前から試してみたかったスウェーデン料理「gubbröra」を作りました。

「gubbröra」は英語で「old man’s mess」。「mess」は直訳すれば「混乱」で、事態が混乱している時に使うだけでなく、例えば部屋が散らかってゴチャゴチャしている表現にも使います。
「gubbröra」は材料を全て小さく切って混ぜて作るので、どちらかと言うとゴチャゴチャの意味の方のイメージ。手元にある英語で書かれた北欧料理の本によると、なぜこの名で呼ばれるのか分からないけれど、ご老人にも食べやすいからかもね、とありました。
ネットでもレシピを探してみると、沢山のバリエーションが出てきました。きっと特にルールは無く、家庭では冷蔵庫にある物を適当に切って混ぜて作っているのでしょうね。ピッティパンナの冷製版と言ってもいいのかな。
ちなみにピッティパンナとは、茹でたジャガイモと様々な肉をさいの目に切って炒めたスウェーデン料理。英語レシピを見ると『残り物の茹でジャガイモと、半端に残ったソーセージ、クリスマスハム、ローストポークの肉類を自由に使って…』と、こういうことって良くあるよね的な雰囲気で説明されていて「そんな都合のいい残り物なんか無いよ!」と、食文化の違いをまざまざと感じる料理です。
閑話休題
ルールはない、と書きましたが、どのレシピでも共通しているのは材料に北欧のアンチョビ(イタリアンアンチョビよりスパイシーで甘く生っぽく大きい)、ゆで卵を使うところ。他の材料は様々で、玉ねぎ、チャイブ、ディル、リンゴ、魚卵、タラコペーストなどなど。和えるのにサワークリーム、マヨネーズ、生クリームなどを混ぜて使ったり、何も使わなかったり。
とりあえず、今回はアンチョビではなくニシンの酢漬け、ゆで卵、玉ねぎ、分葱(彩り)を具に、ギリシャヨーグルト、マヨネーズ、塩コショウで味付け。分量は味をみながら適当に。

もし、北欧のアンチョビやニシンの酢漬けが手に入ったら作ってみてはいかがでしょうか?ネットで検索すると、小さく切ったパンに乗せて魚卵やレモンを飾ったりして、オシャレなカクテル料理にしている例もありました。作り方によってはパーティー料理になりますね。
ミタ
お皿はFiggjoのHeddaです。
「mess」が付く有名な料理にメレンゲとフルーツ、クリーム類を混ぜたイギリスのお菓子で「イートンメス」がありますね。これはメレンゲを生クリームとフルーツで飾るケーキ「バブロバ」が入った籠をイートン校の学生が落として割れてゴチャゴチャに混ざってしまったことが起源とか。

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