1952年に出されたロールストランドのPomona(ポモナ)シリーズのためにマリアンヌ・ウエストマンは小さな三角と、大きな三角、そして長方形の3つの形のカッティングボードをデザインしました。その後、このカッティングボードの形は他のシリーズにも使われ、例えば写真の右下のウエストマンデザインによるPicknick(ピクニック)もその一つです。
ウエストマンは一般的な木やプラスチックよりも陶器の方が衛生的と考えましたが、カッティングボードを陶器で作るアイデアはウエストマンだけのものではなく、20年代から作られてはいました。ウエストマンのアイデアが新しかったのは、楽しいボードの形とカラフルで可愛らしい絵柄でした。
使っていない時に壁に飾っていても違和感のないデザインで、実際50年代、60年代には実用というよりは、普段はキッチンの飾りとして使い、もてなしの席でチーズやパンなどを乗せてテーブルを彩ったそうです。
ウエストマンによるデコレートデザインはPomona(ポモナ)とPicknick(ピクニック)以外にもいろいろと作られましたが、それだけでなく同じフォルムに有名、無名のデザイナーが様々なデコレートデザインを施しました。そのため、今となっては作者名が分からないものがいくつもあります。写真左上のリンゴ柄もその一つで、作者もシリーズ名も、製造年も不明です。ただ、ウエストマンの作風を意識して作ったのか、雰囲気がとても似ているので、並べて飾っても、使っても違和感がありません。
これらのカッティングボードは6月16日アップ予定です。写真のBoda Dalom タンブラーは既にサイトにアップしています。これからの季節に美味しくなる、冷たい飲み物にいかがでしょうか。
ミタ