春のフィンランドの食べ物

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幾分暖かくなったとはいえ、まだ朝夕はマイナスになってしまうフィンランド。先週までに積もった雪が中々なくなっていません。
どういうわけか、北欧では道端にバナナの皮が落ちている事がよくあるのですが(今日も5つくらい見つけました)、漫画の影響かバナナの皮が落ちていると「これは、罠!?」と反応してしまいます。
しかも凍った道路の上にあると「もしかして、二重の罠!?」と警戒して周りを見渡してしまいます。
そう、暖かくなったので、昼間に融けた雪が夜に凍って、雪に不慣れな関西出身の東京人には例えバナナが無くても、罠。

だから、もう車という車はあまねく泥跳ねで元の色が分かりません。

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雪の中から飛び出した枝にはつぼみが♪
北欧にようやく春の気配が訪れていました。

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この季節、どこに行ってもこのお菓子を目にします。

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一見シュークリームにも見えるこれはラスキアイスプッラ(Laskiaispulla)。シナモンロールと同じカルダモン入りの生地を丸く焼き、半分に切って生クリームとジャム(あるいはアーモンドペースト)をサンドしたもの。
イースターの前の、謝肉祭(英語でカーニバル)のときに食べるお菓子です。謝肉祭についてはこのfukuya通信で何度か書いたのですが、簡単に言うとキリスト教ではイースター(復活祭)の前に断食をする教えがあり、その前日に食べ物を消費ついでに美味しいもの食べちゃおう、という日のことです。もうちょっと詳しくは、このブログ内で、イースターで検索すると他の機会に取り上げた記事が出てくると思います。
断食中に食べることを禁止されている卵、乳製品を片付ける意味もあるのですが、昔は贅沢品だった卵とお砂糖をたっぷり使った使ったお菓子を食べるのは格別の楽しみだったのでしょう。冬が寒くて厳しいこの国では、冬が終わり春が来る嬉しさも同時に感じます。
さて、実は私は生クリームたっぷりが苦手。ただこの季節だけのものですし、今を逃すと次はいつ食べられるか分からないので思い切っていただくことに。
食べ方を尋ねると「大きな口ならこのままで。でも女性なら半分に割ってクリームをすくいながらどうぞ」とアドバイスされたので、上半分を取ってはさまれたクリームとジャムをつけて口に運びました。
表面がカリっと、中がふんわりした食感のパンと生クリームのなめらかさが良くあって、美味しい!生クリームには砂糖が入っていないので、甘すぎず意外と食べやすいのです。なんと、生クリームが苦手なんて言いながら2個ペロリといただいてしまいました。
さて、上の写真で、ラスキアイスプッラの隣にあるのはお豆のスープ(Hernekaitto)。いつも何種類ものお料理が並ぶビュッフェ形式のレストランなのですが、たまたま木曜日だったために古くからの習慣で豆スープのみの献立でした。寒い季節は大人も子供も外でたっぷり遊んで帰ってきたらスープを飲んで温まるのだとか。「それで、みんなで一緒にプー!ってやるのさ!」とスープについて説明してくれたお店の男性が笑いました。豆がたっぷり使われたスープはこれだけでお腹いっぱいになります。
ところで、いまはフィンランドを離れてスウェーデンでこの文章を書いています。スウェーデンにも同じようなイースター前のお菓子があり”セムラ”と呼ばれています。出発前にお客さまに「この時期はセムラが食べられますね!」とメールをいただいたのですが、生クリームたっぷりが苦手なので、正直どうかなあ、と思っていました。
ところが、案外ラスキアイスプッラがいけたので、こりゃあセムラも楽勝かもよ!と勢い込んでスウェーデンに乗り込んだところ・・・。

大きさ2倍、生クリーム3倍(単なる印象)。
・・・・・・・・。

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これは、氷の上のバナナの皮くらい、手ごわい。
ミタ

ちなみに北欧で今までいただいたお菓子の生クリームには、フィンランドに限らずどこでも砂糖が入っていませんでした。なんと、イギリスのお菓子も生クリームは砂糖なしとかで、イギリスの姉がお義母さんにショートケーキを作ったら「生クリームに砂糖をいれるのっていいアイデアね!」と褒められたそうです。

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