おはようございます。
今日は3連休の最終日ですね。お天気も悪くないので、どこかにお出かけの方もいらっしゃるのではないでしょうか?学生のときはスケッチをしに上野動物園や井の頭公園に通ったことを思い出します。
何時間も外でスケッチをしていると、右手の甲だけ焼けるんですよねー。ほら、左手はスケッチブックの下なので焼けないのです。まるで、ゴルフ焼け。
さて、本物の動物園もいいですが、こんなガラスの動物園はいかがですか?(そういえば同名のアメリカの戯曲がありますね)
手前にあるのはスウェーデンのガラスメーカー、コスタ・ボダの「BODA ZOO」シリーズのゾウです。
以前同じシリーズのライオンが入荷したことがあります。
ちなみに、このライオンもゾウも、日本ではRoyal KronaにおけるLisa Larson作とされている場合が多いですね。
ですが、ライオンに関しては、海外オークションやスウェーデンのコレクターサイトなどで、BODAのロゴシールが付いたものや、一回り大きなサイズにBertil Vallienのサインがエッチングで入っているものを見たので、Kosta BodaにおけるBertil Vallien作で間違いないと思っています。
トップの写真のゾウも足の形や雰囲気が、ライオンととてもよく似ているので、同じくKosta BodaのZooシリーズではないかと思いつつ、確信を得るまでちょっと時間が掛かりました。
まずは、多くの日本の記述にある、Royal KronaのLisa Larson説も含めて、調べてみることに。
その過程でラッキーなことに、古いRoyal Kronaの「DJUR I FRIHET」シリーズのカタログを見つけました。
↓これです。
右端の猫は明らかにLisa Larson作ですね。ほぼ同じ形の陶器製を今もLisa Larsonのスタジオで買い求めることが出来ます。
ちなみに、このRoyal Kronaのガラスの動物たちも、Larson以外にも複数の作者が関わっていたので、全てが彼女の作品ではありません。
さて、このカタログには、上で触れたライオンもゾウもありません。それに、なんだか少しイメージが違います。
そこで、一旦Royal Kronaという説を捨てて、Kosta Bodaに絞ってみると、同じゾウをいくつも発見。そして、ほとんどの場合、作者はBertil Vallienとあります(一部Monica Backstromとの記述もあり)。
更に要素を絞って調べると、Kosta Boda Zooシリーズの当時のカタログを持っているというコレクターの方が、「カタログによると、大きいゾウの作者はVicke Lindstrand、小さい方はBertil Vallienと記述されている」と記していていました(同じくライオンもBertil Vallienとはっきり書いてありました)。
というわけで、このゾウはKosta BodaにおけるBertil Vallien作でOKですね。もっとも作者は誰であれ、このゾウの可愛さには変わりはありませんね。
それにしても、こうやって、思い込みや通説が覆される瞬間って、本当に楽しいのです。色々な可能性から答えを探し出す作業は、推理小説、歴史小説好き魂がバシバシ刺激されます(歴史小説って、推理小説に似ていますよね?)。と、いうわけで、私の連休は調べ物で終わる予感なのです。
こちらのゾウ、来月アップ予定です。お楽しみに。
ミタ
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Royal Kronaのガラスの蝿ってどうなんでしょうか?確かに野生かもしれませんが・・・欲しい?
私はIのグループが好き。ガラスの蝿・・・いいなあ。欲しい。モノ好きでしょ?探してきてね。(キズもののアウトレットでお願いします。)
いつも楽しく読んでいます。
ところで…「ガラス蝿」ではなくて、「蝉」ではないでしょうか?
蝉だったら、わりあい人気のモチーフかと思いますよ♪
>>k7さま
あああ~~さすがです~~。
私、目に入らないかも知れません。意識して探すよう心がけます。
実はBのサルを今回の買い付けで見つけたのですが、ついついパスしてしまいました・・・。なんだか日光を連想してしまって。
>>htさま
えええ!そうですか!!そういえば蝉に見えますねー!
この写真を公開しているコレクターの方がスウェーデン語で「蝶・甲虫・マルハナ蜂・蝿・羽のある虫」とあったので、そのまま書きましたが・・・。
でも、北欧には蝉はいないので、蝉ということが分からなかったのかも!だって、右端は明らかに蝉なのに「羽のある虫」で片付けられていますものね・・・。
ちなみに、夏に遊びに来たフィンランド人が最初に興味を持ったのは蝉らしいです。日本についてから蝉について随分と調べたらしい。
私もエーA.Bパス、CD…EFG…H…I。やっぱり止まりました。ハチ、ハエ、セミ、チョウ・・エー??フンコロガシ?
いくら見てもカブトムシには見えん。そしてやっぱり蠅がいいな。
>>k7さま
でも、あのサルが3つ揃っていたら思わず買ってしまいそうな予感もあります。で「スウェーデン版の見ざる聞かざる言わざるよ♪」と来客を驚かせたい。
甲虫ですが、スウェーデン語で”skalbagge”とありました。直訳すると”カブトムシ”なのですが、カナブンのような硬い虫系の総称のようです。北欧にカブトムシいないですからねー。