今日はヘルシンキ郊外の街で買い付けをし、お昼に9ユーロのビュッフェを食べました。今日のスープは豆スープ。フィンランドでは「木曜日は豆スープ」が風習だそうです。(暗かったので写真があまり良くないですが、とても美味しかったです。)
さて、買い付けの話はもうお腹いっぱいでしょうから、昨日のアアルトハウスについて、これから行かれる方にいくつかアドバイスです。
1.電話で確認しましょう。
20人以下のガイドツアーのみです。12月・1月は閉館しています。また季節によってツアー時間が異なりますので、飛込みで行くよりも電話で確認したほうが確実です。もちろん飛び込みも可、ですが、周りにはアアルトハウス以外に見るところはありません。見学できなかったら、とぼとぼ帰るしかありませんし、心底がっかりするでしょう。
2.地図を持参しましょう。
住所はRiihitie 20。トラム4番で中央駅から20分くらいなのですが、結構ディープな住宅街です。また、案内看板も「アアルトハウス→」なんて矢印も何もありません。うまくいけば通りがかりの人が教えてくれるでしょうが、常々自分は運が悪いと思うなら、地図を携帯しましょう。
3.時間は守りましょう。
見学時間は1時から5時までの1時間ごとのガイドツアーのみです(10人未満の場合は1人17ユーロ)。日本人ですもの、早めに行くのは当たり前。私も3時のツアーの30分前に付きました。ドアベルを押すと案内の女性が顔を出し「3時シャープ(丁度)に始めますから、庭でも見学していてください」と言われました。庭って言ってもねえ・・・たいして何もないし・・・。
幸い隣の図書館が開いていたので、時間をつぶせましたが、もし図書館が閉まっていて、もっと寒い時期だったら・・・。生命の危機だったかもしれません。
4.アアルトについて事前学習をしていきましょう。
アアルトがどのような作品を作り、そのデザイン思想などについて予習をしておくと、ガイドの方に「この作品は彼の考えを良くあらわしていますでしょう?」と、突然振られてもドギマギせず「なるほど、この簡素なラインが彼らしいですよね」と、平然と答えられます。
事前学習を怠ると(まじ?この答えで合ってるの?)とガイドさんの表情を探り探りの返答になってしまいます。(←私)
5.事前学習はアアルト以外にも必要です。
アアルトの妻たち(二人います)はもちろんですが、同時期のデザイナー、アーティストについてもある程度予習しておきましょう。特に個人的に親しかった(らしい)デンマークのポール・ヘニングセン、フランスのル・コルビジエとフェルナン・レジェの作品については押さえておきましょう。知っていると知っていないでは、ガイドのやる気が違います。
ところで、ガイドの方によるのでしょうが、ツアーを始める前に「建築か、アート関係の方ですか?」と聞かれたので、うっかり「ハイ!美大を出ました!」と元気良く答えてしまいました。そのためか解説に容赦なくアーティストの名前がバシバシと・・・。
ええ、確かに美大です。美大ですが、私”日本画”なんですよね・・・。(それとペーパーインテリアコーディネーター。あの時無理やり覚えた事がこんなときに役立つとは。人生、無駄な知識はありませんね。)
6.相槌上手になりましょう。
私が参加した3時からの回は2人だけでした。次の4時からの回は1人だけでした。つまり頼れるのは自分だけです。ガイドさんを乗せ、より楽しいツアーにするためには、とにかく英語の相槌のバリエーションを増やしてから望みましょう。何を言われても「Really?」「Year・・・」ではガイドの方のやる気、ひいてはツアーの充実度にも関わります。せめて5種類は覚えて行きましょう。
大丈夫、あとはそれを順不同で繰り返すだけです。
もし5種類も覚えられない場合は?心配することはありません。ガイドさんの最後の言葉を繰り返すのが効果的です。
「It was designed by Aino Aalto.」「Oh! Aino Aalto!」
「He swam in the lake.」「Oh! Lake!」
一見頭が悪そうですが、実はこれが一番会話が弾む方法なのです。
秘儀、「やまびこ話法」です。
7.ガイドは英語です。
フィンランド語はあるでしょう。もしかしたら他のヨーロッパ言語も。でも多分日本語はない・・・と思います。苦行にも似た45分かもしれません。でもそれを耐えれば、楽しい室内撮影が待っています。最後に鎖を解かれた犬のような気分が、より深く味わえることでしょう。
さあ、これで準備はばっちり。楽しい見学ができますよ。
ミタ
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ガイドさんによると、フィンランド人は全員が泳げるらしいです。「サマーハウスは湖の畔にありますからね、万が一落ちたときに泳げなければ助かりませんから。」なるほどね。