
嬉しいお知らせです。
1月29日、デンマークの編み物作家ヘレナ・イェンセンさんが、NHK「すてきにハンドメイド」に出演されます。

ヘレナさんとは、デンマークで食文化研究家のくらもとさちこさんを通して知り合いました。
編み物作家のしずく堂さんと旅行の計画をしていたとき、デンマークでくらもとさんにお会いする約束を入れました。その際、しずく堂さんが「くらもとさんは、デンマークの手芸作家についての記事も書いていたよ」と教えてくれたのです。いや、正確には、デンマークの作家の記事をしずく堂さんが見つけたのが、くらもとさんにコンタクトを取るより先だったかもしれません。そう考えると、今も続くくらもとさんとのご縁を結んでくれたのは、しずく堂さんということになりますね。
そのとき私は、くらもとさんにお会いできたらお願いして、しずく堂さんがその作家さんに会えないだろうか、と思いました。しずく堂さんの病気のことを知ってからは、彼女のために私にできることは何だろうと、いつも考えていたから。
くらもとさんとデンマークでお茶をした際、できるだけさりげなくそんな話をすると、くらもとさんは本当に素敵な方で、すぐにコンタクトを取ってくださり、翌々日にはくらもとさんのお宅でお会いできることになりました。その日のことを書いたのが、下記の記事です。
しずく堂さんは後日、「よっちゃんがくらもとさんと料理の話をするんだと思ってたのに、結局編み物になっちゃったね!」と笑っていましたが、私は心の中で「計画通り……」と、ほくそ笑んでいたのです。
その後、ヘレナさんとパニラさんの来日ワークショップツアーがあり、さらにその後だったかな、しずく堂さんから「NHKの『すてきにハンドメイド』で共演が決まったので、打ち合わせをするんだ」と聞いたのは。
残念ながら、その前にしずく堂さんは亡くなってしまい、共演は実現しませんでした。しかしNHKのスタッフの皆さまが、ヘレナさんの単独出演という形で企画を実現してくださいました。この裏側には、くらもとさんのご尽力もあります。デンマークと日本を行き来し、ときには弾丸のような帰国もあったことでしょう。本当に大変なことだったと思います。
ヘレナさんの紹介ページでも、しずく堂さんについて触れられていますが、誌面にはしずく堂さんの追悼企画も掲載してくださっています。

しずく堂さんが編んでくれたキャットハウスは、今も猫たちが愛用しています。三角形なのは同じですが、こちらは初期のデザインで、誌面に掲載されている作品は、より丈夫になった別バージョンです。

また、しずく堂さんがNHKで連載した作品をまとめた本『まいにち編み物こもの』の広告も掲載されていました。NHKさんからこの話が来た当時、しずく堂さんは治療が始まった頃で、「もしかしたら連載を続けられないかもしれない」と迷っている、と相談を受けました。
「やれば? 天下のNHKさんなんだから、もししずちゃんが原稿を落としても、差し替えのネタはいくらでもあるって!」
と、いささか乱暴な理論で背中を押しましたが、それも、しずく堂さんに何かの形を残してほしいという気持ちからでした。それが私の想像を超え、最初に聞いていた1年どころか、2年も休みなく掲載され、しかも一冊の本になったなんて。

『すてきにハンドメイド 2026年2月号』と『しずく堂の まいにち編み物こもの』は、下記リンク先からお求めいただけます。
ヘレナさんの回の放送日程は、下記の通りです。
本放送:1月29日(木)Eテレ 21:30〜
再放送:2月4日(水)総合 11:05〜、Eテレ 14:45〜
今もこうして、しずく堂さんのことを思い続けてくれている「すてきにハンドメイド」担当の皆さまの気持ちが本当に嬉しく、こうした関係を築いてきたしずく堂さんの人柄を、改めて偲ばずにはいられません。誌面をめくると、学生時代から知っている作家さんたちが今も活躍されていることに驚きと感心を覚えると同時に、しずく堂さんもきっと、こんなふうに何十年も活躍したであろうに、という残念な気持ちが込み上げてきます。
ところで私が気に入っているヘレナさんとしずく堂さんの写真をAIで動かしてもらいました。いまの技術ってすごいですね。あの日が思い出されて泣きそうになりました。
手作りがお好きな方、北欧の暮らしに興味がある方、どうぞ放送をお見逃しなく。

