こんにちは、先週末はイースターでもあり、フクヤの実店舗オープンの日でもありました。
写真はご来店のお客様から差し入れの手作りケーキ。ケーキを乗せているのはスウェーデン、ロールストランド社で1960年代から70年代頃に製造された、Delikatスキレットです。
ケーキはこんなに可愛らしいラッピングで下さいました。本当は6個あったのですが、既に2個食べてしまっています。
その隣にあるのは、別のお客様から頂いた新潮文庫のYondaパンダ。スウェーデンのリサ・ラーソンがデザインした、お客様によると「本気で作った」キーホルダーです。
なんだか、いつも頂いてばかりですみません。ありがとうございました。
さて、月が変わって今日は4月1日。エイプリルフールの日です。日本ではあまり定着していないイベントですが、欧州では「本気で作った」思わずニヤリとさせられる嘘に出会うことがあります。
その中でも、スウェーデンの歴史に残るのが1962年にスウェーデンの公共テレビ局SVT(Sveriges Television AB)による「インスタントカラーテレビ」。
*注:台詞は短くまとめる為にやや意訳してあります。
アナウンサーが「テレビをカラーにするために、ナイロンストッキング、ハサミ、テープをご用意下さい」と告げます。
専門家が登場し「カラー放送はアメリカ、ソ連、日本で既に始まっている。私はハイテクよりもごく簡単な方法でその解決法を発見した」
調べると日本は1960年にカラー放送が始まっていたのですね!
“いかにも”な図が表示され、専門家がもっともらしい解説を付け加えていきます。
「それはナイロンストッキングのような細かいメッシュでテレビを覆う事である。この下着ではメッシュが粗すぎてカラーにはならない。」
「テスト用のカラーカードを用意しました(白、赤、黄色、緑、青、黒)」「ストッキングで覆ったら位置を調整するために頭をゆっくりと動かしましょう」
ええ、こんなので騙される人がいるの?!
と驚かれるかもしれませんが、実際に「親がストッキングを捜していたのを覚えている」というスウェーデン人が何人もいるようですよ。日本のテレビでも紹介されたエピソードだそうなので、ご存知の方も、あるいはスウェーデンの話とは知らずに覚えている方もいらっしゃるかもしれません。
実際の放送がYoutubeでアップされていました。スウェーデン語ですが、よろしければご覧下さい。
さて、スウェーデンで実際にカラー放送が始まったのは1965年2月。1968年には約3万家庭にカラーテレビがあり、当時の価格は4千クローネ(少し古いデータですが、2011年の価格に換算して3万2千クローネ=約45万円)。
60年代当時は一部番組のみカラーでしたが、1970年に政府は週に6時間の本格カラー放送を開始しました。
その日は、1970年4月1日だったそうです。
ミタ
なにも4月1日に開始しなくても、と思うのですが。今度も嘘と疑われなかったのでしょうか。