思い出のクロッカスシリーズ

131009
先日ご来店されたお客さまから面白い話を伺いました。
お客さまが学生時代だった1983年から87年までアルバイトをしていたカフェは、ママさんが60歳を期に自宅を改装して始めたもので、食器は全てアラビアのクロッカスを使っていたそうです。
とはいえ、元々業務用に作られたものではないので、プレートにヒビが入ったり、カップが割れることがしばしばあり、残ったソーサーが山になっていたとか。
他にもガラスの器はオイヴァ・トイッカのカステヘルミ(Kastehelmi)やピオニ(Pioni)、果物はウッラ・プロコペのヴァレンシア(Valencia)の高杯に盛って飾られていたそうですが、それも今思えばの話。当時は何も知らず、ママさんからも特別な注意もないまま普通に使っていたそうです。
10年程前にママさんが80歳を期にお店を閉めるとき、残っていたクロッカスのディナープレートを譲り受けてこられてとか。ヒビや欠けはあるものの、まだまだ使える状態だそうです。羨ましい話ですね!
アラビアのクロッカスの製造年は1978年から79年と長いものではありません。ヴァレンシアやパラティッシなどロングセラーアイテムは、私の叔母もお嫁入り道具として70年代に揃えて持っていたので、当時から日本に輸入されていたのは知ってはいたのですが、クロッカスは初耳だったので、そのお話には驚きました。
日本には70年代終わりに輸入され、そのママさんはカフェ用に購入したか、自宅で使っていたものを使用していたのでしょうか。いずれにしても太っ腹な話ですね。
実はお客さまが旦那さまと出会ったのはそのカフェだったそう。今は2人の思い出のクロッカスの食器を集めていらっしゃるそうです。特にカフェで使っていたグレーリムのティーカップをお探しとのことですが、なかなか現地でも見つかりません。
グレーリムのものはありませんが、現在フクヤではモノトーンのコーヒーカップとスーププレート、カラーのティーポットが在庫にあります。それぞれに魅力的ですので、ご興味のある方は下記リンク先からどうぞ。
→Arabia Krokus

ミタ

素敵な思い出ですよね。なんとか秋の買い付けで見つかればいいのですが…。

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思い出のクロッカスシリーズ」への2件のフィードバック

  1. 三田さん、おかえりなさい!!
    私、この前後の記事は読んでたのに、このエントリは読んでなかったの!私のこと書いてくださってたのに。
    昨日シナモンロールの記事を探していて見つけたんでした!
    今さらまぬけなレスしてごめんなさい。
    そのカフェは多分81年に開業したのだと思います。開業準備で食器を探していた時、デパートの在庫一掃セールで箱ごと山積みになっていたクロッカスを見て、素敵な柄に惚れ込んで、箱買いしたって言ってました。
    2ダースもあれば足りるだろうと思っていたが、次々割れるのでもっと買っておけばよかったとも言ってました。
    三田さんのおっしゃるように、79年とか80年のことだと思いますよ。
    三田さんと話したおかげでいろいろ思い出し、久々にママに電話して、数日後にお宅を訪ねてきました。ママはもう92歳になっており大分弱弱しくはなっていましたが、話ぶりは往時を偲ばせるものでうれしくなりましたよ。
    ところで例のブツですが、今回は遭遇無しでしたか?引き続き捜索をお願いしてもいいですか?
    よろしくお願いします。

  2. >>dharmacciさま
    今回、前回持っていたディーラーさんのところで真っ先に聞いたのですが、C/Sどころか、ソーサーも既にありませんでした…。ソーサーだけを探している方って結構いらっしゃるのかも?引き続き捜査します!
    デパートの在庫一層セールで出ていたなんて!あんなに素敵なのに、驚きですね。当時はあまり人気がなくて、製造期間も短かったのかしら?ママさんは目利きですね。
    それにしても、ママさんがお元気でよかったです。それは嬉しいニュースでした。

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