*今回は特別に許可を頂いて内部を撮影、ブログで掲載しています。通常は撮影禁止ですので、鑑賞の際には決して無許可で撮影及びSNS等のネット配信は行わないで下さい。今は携帯で簡単に撮影しネットにアップできるため、企画の方も大変困っていらっしゃいます。モラルを守らない少数の人によって多くの常識のある人たちが迷惑をしないよう、どうかお願いします。
今日から全国巡回「フィンランドのくらしとデザイン」展の兵庫会場がいよいよ始まりました。既に行かれた方もいらっしゃるでしょうか。
初日前日に当たる、昨日の9日は開会式と内覧会に出席のため、一路東京から神戸の兵庫県立美術館へと足を運びました。
今回は初めて神戸空港を利用しました。神戸の隣町出身ですが、祖父母が亡くなってからはすっかり足が遠のいていたため、神戸空港が出来てからは初めての神戸入りです。
羽田から神戸まで飛行機で1時間。それも新しい飛行機会社”スカイマーク”では往復料金が2万円で新幹線より早いだけでなく、安いのには驚きました。しかも神戸空港から三宮までポートライナーでたったの18分のアクセスの良さ。知らない間にどんどん便利になっていたのですね。
さて、こちらが会場の兵庫県立美術館。安藤忠雄氏の設計により2002年にオープンした新しい美術館です。阪神電鉄の岩屋駅から徒歩8分。
昨日はなぜか屋上にカエルが。
*カエルについて追記あり
開会式では館長の蓑豊(みの ゆたか)氏と兵庫県知事の井戸敏三(いど としぞう)氏の挨拶に続き、駐日フィンランド大使のヤリ・グスタフソン氏が挨拶を述べられました。
びっくりのゲストは美術館を設計した安藤忠雄氏。なんでもヤリ・グスタフソン大使が安藤氏のファンということで実現したとか。
右端はドイツ総領事アレクサンダー・オルブリッヒ氏と夫人です。
それぞれの挨拶はフィンランドの話と共に、デザイン都市神戸での開催の意義について述べられていて、面白かったですが、書ききれません。兵庫県のインターネット放送局「ひょうごチャンネル」でいずれ放送予定とのことです。ご興味があればアクセスしてみてください(1月10日現在まだアップされていません)。
フィンランドのくらしとデザイン展の公式Twitterで「巡回各会場の中でも(たぶん)最も多くのお客様にご覧頂きました」と呟かれていましたが、私がざっと見た感じでも数百人もの方がいらっしゃっていて、会場は人、人、人。
主催者側の力の入れよう、関西の方の関心と期待の高さが伺えます。
こちらは静岡会場の時にもご紹介した、ガレン=カレラがデザインしたテキスタイルです。
民族楽器のカンテレと、その上にあるのは、やはりガレン=カレラによる歌と音楽の祭のために作られた1900年のポスターです。
建築やインテリ関係の方にはこの展示も興味があるのではないでしょうか。
フィンランド中央駅を設計した、エリエル・サーリネンによる1900年ごろの集合住宅、平面図と立面図です。
もちろん、アルヴァ・アアルトの椅子や照明の展示もきっと面白いでしょう。この展覧会では実際に座る事も出来る椅子の展示もありますので、是非試し座りを。
個人的に一番興味のあるカイ・フランクの展示物。静岡市美術館の明るい光の中の展示も良かったのですが、暗い中に浮かび上がるガラスや陶器も美しいですね。
このグラスは、あとで出てきますから覚えておきましょう!
ムーミンの作者、トーベ・ヤンソンのコーナー。前回レポートした静岡市美術館では絵画を紹介した気がしたので、本を中心に撮影してきましたが、読み直すと前回も本でしたね…。
絵画の前にはあまりに沢山の人で撮影しづらかったのもあるのですが、すみませんダブっちゃって。
そして、やはりマリメッコのコーナーに来ると皆さんお顔がぱっと明るくなります(特に女性たち)。静岡よりもボディに着せてある服が多いので、益々楽しくなってしまいました。
さて、今回はミュージアムショップではなく展示会場の最後に販売コーナーが設けられています。
こちらは今回の目玉、フェリシモによるオリジナルコラボムーミングッズです。服はフェリシモでも通常販売されていますが、右奥にあるポーチがオリジナル。どうぞ、会場で実物をご覧になってくださいね。
フェリシモは阪神大震災の年に神戸を応援するために大阪から神戸に本社を移転したと聞きました。私も身内が被災したため、その話に非常に感激したのを覚えています。阪神に続き、今は東北の復興支援活動をされているそうですよ。
こちらはフクヤが提供しているビンテージの販売コーナーです。
この可愛らしいお茶の時間のディスプレイですが、ちょっと危ないので移動するかロープを張る予定とか。手に取りにくいようでしたら、お気軽にスタッフに声を掛けて下さいね。
ところで、このグラス、覚えていましたか?
展示されていたカイ・フランクのルスティカです。色も全く同じ物を今回の兵庫会場のために11月の買い付けで見つけてきました。
展示で見たものがご自宅でもお使い頂ける巡回コース(?)となっております。価格もリーズナブル(と思う)ので、是非お手に取って見てください。
美術館では会場に入る前に、かわいい森の家の展示がお待ちしていますよ。
開催期間は2013年1月10日から3月10日まで。開催中は様々な関連イベントも企画されています。開会式ゲスト安藤忠雄氏の講演もあります。詳しくは兵庫県立美術館のホームページをご覧下さい。
→兵庫県立美術館 特別展「フィンランドのくらしとデザイン-ムーミンが住む森の生活」
さて、今回久々の神戸。せっかくだから美味しいものをと思ったものの、子供の頃に通っていたお店はどれも閉店していて困っていたら、Twitterのフォロワーさんがお勧めのお店を教えてくれました。
グリルミヤコの名物ビーフシチュー。
美味なるデミグラスソースには独特の甘い香りがあり、これはどこかで味わった、と記憶を探ったらスウェーデン料理”ヤンソンの誘惑”に使うスウェーデンABBA社のアンチョビ!ああ、秘密が知りたい…。
そして母も学生時代に通ったという、元町ケーキの名物ざくろ。きっと母も食べたであろう、懐かしい味でした。
ミタ
おまけ。
テープカットをしているグスタフソン駐日フィンランド大使をスマホで撮影する、おちゃめなアンナ夫人。
*追記
屋上のカエルは2011年「神戸ビエンナーレ」の際に設置された、オランダの芸術家フロレンティン・ホフマン氏の作品で、常設展示。2012年に公募で「美かえる(ミカエル)」と愛称が付けられました。