おはようございます。今日は朝から雨で肌寒く、梅雨の到来を実感する週末です。
温かな飲み物がまだちょっと手放せない季節ですが、ジメジメした今はスッキリした爽やかなデザインのカップが目に嬉しいです。
写真はフィンランド、アラビアのコーヒーカップAnna(アンナ)です。きっぱりと青の線で描かれた丸みのある花や植物の柄は愛らしく、隙間なく描かれているにも関わらず、ラインだけなので暑苦しさがありません。
縁の内側もデコレートされているのが目を引きますね。
すっと上に伸びて、口が広がったスマートなフォルムは1979年にInkeri Leivo(インケリ・レイヴォ)がデザインしたもの。同じフォルムではVeronicaシリーズがあり、こちらのデコレートも大人の可愛らしさがあり、好きなシリーズの一つです。
ちなみに、1979年にデザインされ、現在もアラビアで生産されているロングセラーのArctica(アルクティカ)は彼女のデザインです。残念ながら一昨年(2010年)に60代の若さで亡くなりました。長く闘病されていたそうですが、最期までアラビアのアート部門でご活躍でした。
Annaの製造期間は1979年から1980年と短く、デコレートはLaila Hakala(ライラ・ハカラ)。日本の多くのショップではRaija Uosikkinen(ライヤ・ウオシッキネン)とされています。確かに雰囲気は似ていますが、アラビアの資料とフィンランドのショップ情報によるとLaila Hakalaとあるので、ほぼ間違いないでしょう。
あまり聞かない名前ですが、野バラを描いたVilliruusuは彼女によるもの。唐草模様を思わせるLyydiaも彼女のデコレートとされています。
今回、たまたまVilliruusuのケーキプレートも買い付けたので、一緒に写真に収めました。後ろにあるピンクの花柄がそのプレートです。ふわりとした浮遊感のある愛らしいデザインです。
AnnaコーヒーカップとVilliruusuケーキプレートは来週アップ予定ですので、どうぞお楽しみに。
ところでデコレートをしたLaila Hakalaですが、様々な資料を当たったのですが、経歴が全くわかりませんでした。生年も、アラビアに所属していた時期も、写真の一枚も出てきません。アラビアの製品資料の中で、デコレートを担当した人として名前が残っていても、いくつかのデザイナー資料にはその名前はありませんでした。
製品資料を見ると1950年代に子供用の食器をデザインし、少なくとも1979年まで所属していますから、正にライヤ・ウオシッキネンと同世代のようですが、これも推測に過ぎず、まるで今日の天気の様にすっきりしませんが、まあ美味しいコーヒーでも飲んでシャキとしますか。
ミタ
SMAPの森くんくらい記録が消されています。いや、消されている訳ではないですね!