家人の留学に伴って、アイルランドに住んでいたことがあります。
アイルランドはイギリスと思われることもあるのですが、イギリス領なのは北アイルランドだけで、南の地域は独立国です。
とはいえ、700年のイギリス支配(1949年独立)の影響で、文化的にはイギリスと良く似ています(宗教は異なります)。そればかりか、言葉も第1公用語のアイルランド語を日常的に使っているのは一部の地域だけで、それ以外の多くの地域では第2公用語の英語が話されています。
人口が横浜市くらいしかない小さな国なので、アイルランドのテレビチャンネルは3チャンネルしかありません。そのうち1チャンネルはアイルランド語なので、アイルランド語が分からないと見られるのは2チャンネルのみになります。そのためか、イギリスの放送を受信できるように契約している人がほとんど。
というわけで、私もアイルランドにいる間はイギリスの放送をいつも見ていました。BBCは国営チャンネルですが、NHKと違いコマーシャルがあります。(姉からBBCコマーシャルないよー、と。見ていたのは民法チャンネルでした)
そして、秋が深まるとバンバン流れるのが、クリスマス関係のコマーシャル。「胡桃割り人形」の音楽(金平糖の踊り)に合わせて、お勧めのプレゼントが次々画面に現れます。そのとき目を引いたのが”湯たんぽ”。
そういえば、イギリスの大手薬局”Boots”に行くとカラフルな色や、可愛い柄、ぬいぐるみの形をしたものなど袋物がずらりと並んでいましたが、あれは湯たんぽだったのか!とコマーシャルを見て初めて気が付きました。
姉が「イギリスではこの時期、かわいい!と思って手に取ると、湯たんぽカバーだったりする」とぼやくのも分かるくらい一見すると湯たんぽカバーとは思えない物も。
湯たんぽは時代遅れのイメージがあったので、イギリスでこんなに普及しているとは思わず、とても驚いたものです。それに、日本で見たこともないような可愛いカバー!湯たんぽについて調べると、体に優しく空気も汚さず、いいことばかり。使ってみると足元からぽかぽかと暖かくぐっすりと眠れます。こんなおしゃれなカバーが日本にもあればなあと、心から思ったものです。
でも、私が知らなかっただけで、いつの間にか湯たんぽは日本でも見直されていたのですね。
それならば是非、湯たんぽを扱いたいと、フクヤを始めたときフィンランドの人に尋ねると、驚いて「湯たんぽ!?売っているのを見たことが無い!だって、冬でも家の中はとても温かいし、必要ないのよ」と返事が。
なるほど、極寒の国では家の造りが全然違うのですね。かえって、中途半端に寒いイギリス近辺の方が普及しているのか(それでも、日本の家よりはずっと温かいのですが)。なにせ、映画「The クィーン」でも女王が湯たんぽを抱えて、寝室から出てくるシーンがあったくらいですから、その普及度が分かります。
秋が近づくといつも湯たんぽが頭に浮かぶ数年を過ごしていたのですが、ようやく縁があって湯たんぽを取り扱う事になりました。ドイツ、ファシー社製です。この話をすると、姉に「なんでドイツ?」と尋ねられたのですが、なんとこのファシー社の最大の輸出先はイギリス。年間10万個以上をイギリスに輸出しているそうです。
イギリスの人口は約6千万人ですから、毎年600人に1人はファシーの湯たんぽを購入していることになります。姉の家にある湯たんぽもカバーはイギリス製でも、中身はドイツ製かもしれません。
今回取り扱うのはカバーもドイツのファシーオリジナル。写真のニットの白、フリースのハート型(中の湯たんぽもハートの形なんです!)、そしてギフトボックスつきのフェルト製(白とマゼンタのハート)です。
来週の10月7日販売開始を目標に、ただいま絶賛撮影中!どうぞお楽しみに♪
ミタ
アイルランド人の友人が「子どものとき2段ベッドの上で寝ていたんだけどね、朝起きると天窓からツララが下がっているんだよ。僕の息の蒸気が凍っていたんだよねー」と。室内で気温がマイナスってことね・・・・。
以前はしばしば行っていたイギリスのbootsで、何度も見かけたのに買わなかったのを後悔すること数年・・・
色とりどりのボアの湯たんぽカバーかわいかったなぁ・・・
今度こそかいましょうとも(^ё^)
>>dharacciさま
そういうことってありますよね~。いつでも買えると思って、ついつい買いそびれているうちに、もう行けなくなっている・・・。
dharacciさまも是非この冬は湯たんぽライフをお好きな湯たんぽカバーで♪寒い時期にイギリスに!
ところで日本のBootsは撤退してしまいましたね・・・。
以前ノルウェー人の方と話をしていた時、「日本の家は寒い」と言われました。向こうは暖房が効いているので、冬も部屋の中では半袖が当たり前とか。
私がお世話になっている東北出身の歯科医さん(日本人)も「関東では建物の中が寒い」というようなことを言われていました。
うちはあまり暖房を入れないので北の人にはつらい環境かもしれません・・・。
近々アイルランドの方がうちに来るかも知れないのですが、ツララが下がっていたってことはアイルランド人は寒さに強いんでしょうか・・・?!
>>nennenさま
こんにちは!日本の家は寒いとヨーロッパの人は皆さんおっしゃいますね。
確かにアイルランドも含めてヨーロッパの家はとても暖かいです。ツララが下がっていたのは笑い話にするくらいですから相当特殊なのでしょうね!
ところが、ヨーロッパ人は寒さに強く(一説によると体温が高いらしいです)日本の人が寒いと感じるような気温でも薄着だったりします。アイルランド人の友人によると胴を温めれば腕が出ていても平気とか。これはイギリス人の兄も言っていました。
寒さに強いはずの彼らが、日本の家は寒いと言う・・・。不思議ですね。
個人的には寒さの質が違う気がします。アイルランドだけでなく北欧でも普通に歩いているだけで何となく暖まってくるのですが、日本の冬はお尻が冷えるというか、芯から冷えて動いていてもなかなか暖まらない感じがします。
湿度の違いかもしれません。
さて、日本の家が寒いという理由をよくよく聞いてみると、家全体をセントラルヒーティングで温める欧州と違って、必要な部屋だけを温める日本では、廊下やトイレに行ったときにヒヤッとするのがつらいようですよ。部屋ごとの気温差も余計に寒さを感じさせるのかもしれませんね。