「1919年にドイツに創立された造形芸術学校バウハウスでは、芸術と日常生活の統合を目指していた。またバウハウスのデザイナーは、円、方形、三角形が普遍的な視覚原語の基礎と考えていた。」
と、いうわけで、いまやデザイン用語とすらなっているバウハウス。そもそもはドイツに創立された学校名です。写真は手持ちの画集にあるバウハウスのグラフィックと、バウハウス的な幾何学デザインを持っている、ドイツVohenstrauss社のビンテージコーヒーカップ(シュガーボウルは私物)です。
→Vohenstrauss コーヒーカップ(オレンジと黒の柄)(ドイツ製)
現在美術館になっているバウハウスには5、6年前に行ったことがあります。時間が経つのを忘れるような素晴らしい展示物で、一緒に行った家人に「20分で30センチしか進んでいない!」と笑われた思い出があります。
と、そんな事を思い出したのは、デンマークのディーラーさんから届いた、楽しかった夏の旅行の写真にバウハウスが含まれていたからです。ブログに出してもいいよ、と許可をいただきました。
ドイツ、オランダ、チェコと電車で巡った今回の旅は家族それぞれにテーマがあり、歴史を専攻したご主人は”第2次世界大戦”、14歳の娘さんは”まんが”、そしてディーラーさんはもちろん”デザイン”だったとか。
それでは、いくつかの写真をコメントと共にお届けしますね。括弧内がディーラーさんのコメントです。
「これがバウハウス。デザインと建築好きにはたまらない展示だったんだけど、撮影が許可されていなくて残念 :-(」…
「プラハ(チェコ)では美術館に行ったわ。いくつかの彫刻と絵画以外は、はっきり言って現代美術は退屈(失礼!でも本当よ)だったけれど、6階吹き抜けの建物が素晴らしかった!」…
「でも、展示物に2人のデンマーク人を発見!やった!」
(上:Verner Panton作 Panton Chair 1968年、下:Michael Bang作 Astronaut Lamp 1970年)…
「ミュンヘン(ドイツ)では英国庭園に中国風の塔。それと、ものすごい量のテーブルとベンチ。10月になったらここでビール祭りが開催されて、エンドレスにビールが消費されるのよ :-)」…
「ユトレヒト(オランダ)では美しい家と自転車の写真を。とにかく至るところに自転車が駐車してあって、まるで全員が自転車を持っているみたいだったわ。でもスポーティーなタイプは少なくて、花やシールで飾ったりしていて、まるでおばあちゃんの自転車みたいよ。」…
「私たちの共通のテーマは”日本”!ベルリンでもミュンヘンでも日本食を楽しんだわ。それから、娘はどこに行っても漫画ショップを探していてんだけど、ベルリンとユトレヒトには大きな店があって、英語とドイツ語に翻訳されたマンガを6冊手に入れたの!」
こちらがお嬢さんの描いたマンガです。上手ですよねー。それに、日本のマンガそのままの表現方法に驚きました。
もう、この世代は国境を越えてマンガという共通言語を持っているのかも知れません。
ドイツの日本食はかなりいけたようですよ。見た目も素晴らしいですよね。全部を紹介することは出来ませんでしたが、本当に楽しそう!
ヨーロッパ大陸は電車で国境を渡れるところが羨ましいです。私は時間がゆっくりと流れる電車の旅が好きで、時間が許せば電車で移動するようにしています。またいつかこうやってヨーロッパを電車で旅したいですね。
さて、チェコについては彼女は近代芸術を紹介してくれましたが、実はアール・ヌーボー(19世紀末から20世紀初頭に流行した美術様式)を代表する画家、アルフォンス・ミュシャの出身国。街中にも素晴らしいアール・ヌーボー建築が残っています。
これはチェコ、プラハの駅構内です。後ろに美しいアール・ヌーボー風の彫刻が見えるでしょうか。看板の文字の書体も素敵ですね。
これはプラハで泊まった宿の入り口です。歴史を感じる建物ですがホテルではなく、一般のアパートメントです。ヨーロッパではこのように所有しているアパートメントの部屋を丸ごと旅行者に貸し出すことが良くあります。
ここは、寝室とキッチンダイニングの2部屋にシャワーとトイレ付きで、一泊2000円ちょっとくらいだったと覚えています。一ヶ月滞在しても、東京の家賃よりも安い!当時は今よりもユーロが高かったのにこの価格は、チェコの物価の安さを実感した出来事でした。
そう、ということは、写真がかなり古く見えますが、チェコに行ったのはそんな昔のことではありません。当時はデジカメではなく(デジカメも携帯も4、5年前まで持っていませんでした)、フィルムカメラの写真をスキャンしたので、色が飛んじゃいました。
日本は毎日本当に暑くて、写真を眺めていると、涼しいヨーロッパに出来るなら飛んでいきたいような気がします。
ディーラーさんから「デンマークはすっかり秋の様子。でも、もしかしてこの暗くて寒いのが羨ましいんじゃないの?」と。
はい、その通りです。今は・・・・。
ミタ
デジカメの欠点は現像をし忘れるところですね。一昨日溜りに溜まった写真を現像にだしたら、180枚ありました・・・。