こんにちは。最新の掲載誌のお知らせです。
本日発売の、森百合子さん著書の「コーヒーとパン好きのための北欧ガイド」にフクヤからいくつかのお品を撮影の為に貸し出しています。(左の画像をクリックするとamazonのサイトに飛びます)。
商品協力以外にもちょこっとお手伝いしています。その話は後で書くとして、まずは本の内容について。
前著「北欧のおいしい話」「北欧のおいしい時間」と同じく北欧の食についての本ですが、今回はタイトルどおりコーヒーとパンにスポットを当てています。
本はザックリ言うと五つのパートに分かれていて、一つ目のパートはコーヒー。
スペシャルティコーヒー(生産地、農園、品種を限定したトップクラスのコーヒー豆)に代表される、美味しい豆やローストにこだわったカフェを紹介しています。
世界有数のコーヒー消費国である北欧各国ですが、実はあまり美味しくない、という声も聞こえてきます。それは沢山飲むだけに、すっかり気軽な日常の飲み物となり、作り置きされていることが多いからだとか。
そんな北欧に近年「美味しいコーヒーを飲みたい」という気運が高まり、上質なコーヒーを出すカフェの勢いは増す一方だそうです。その中でも北欧コーヒーカルチャーを牽引しているノルウェーとデンマークのカフェにスポットを当てつつ、他の北欧各国のカフェを紹介しています。
このパートの最後には、新進気鋭のこだわりのカフェだけでなく、スウェーデン、フィンランド、デンマークの老舗カフェが三つ紹介されています。こういう古いカフェは地元の人の溜まり場ですので、気取らない現地の雰囲気を知るには最適です。便利な場所ですし、旅先の楽しみの一つ、人間観察を楽しむために足を運ぶ価値はあります。
二つ目のパートはパンについて。
個人的にはパンは北欧の最大の楽しみの一つです。ホテルの朝食でヒマワリの種や胡麻をまぶした、小ぶりなハードクラストのパンに横からナイフを入れ、半分に割った上にチーズやハムを乗せて食べる美味しさといったら!
もちろん、デンマークの本場デニッシュも大好きです。噛むとさくっと軽い歯ごたえがあり、ホロホロと崩れ、バターの風味が広がります。あるいは小腹が空いた時についつい手が出るフィンランドのカレリアンピーラッカの牛乳粥の優しい甘さ、コーヒーと共に食べるスウェーデンのシナモンロールの香りも疲れた時にほっとする味。
そんな個性的な美味しいパンを持つ北欧のベーカリー巡りは面白そうですね。
三つ目のパートはインテリアデザインの素敵なカフェ。北欧インテリアがおしゃれなカフェがいくつか紹介されています。
四つ目は日本の美味しいカフェとベーカリー。五つ目はフィンランドとスウェーデンのパンとお菓子のレシピです。またパートとパートの間に挟まれるコーヒー事情のコラムやインタビューも充実しています。
カフェの楽しみ方は人さまざま。こだわりの豆で淹れたコーヒーの味を味わいたいのか、しゃれた盛り付けのランチを食べたいのか、素敵なインテリアを堪能したいのか、マンウォッチングをしたいのか。
それぞれの要望に合ったカフェを選ぶ、一つの指針になるような本でした。私は、もちろん美味しいコーヒーやパンも味わいたいと思いつつ、旅の途中ならのんびり老舗カフェで地元の人を眺めるのもやりたいかな。
さて、最後のフィンランドのパンとお菓子は現フィンランド大使夫人のアンナさんが、スウェーデンのパンとお菓子はスウェーデン料理家のハナトモさんが担当しています。
ハナトモさんの作ったパンの撮影の日「撮影が終わったら食べに来ませんか」とお誘いを受けて森さんのご自宅に伺ったら、 サンドイッチケーキを作っている途中でした。
そこで私に課せられた仕事は「パンの上にグリーンピースを敷き詰めてください」。
やりましたよ、小さなグリーンピースを箸でひとつひとつ、大きさや並びを考えながら。邪魔する猫をなだめながらもグリンピースを挟む箸先に集中し、出来上がった時の達成感と充実感といったら!
というわけで、このページには「”撮影協力 三田陽子” と入れてください」とお願いしたのですが、完成本を見ると「撮影協力 Fukuya」になっていました。
…残念ナリ。
ミタ