こんにちは、今年は桜が早くてもう各地で満開と花のニュースで持ちきりですね。桜ではないですが、こちらも花のデザインのカップです。
写真のカップ&ソーサーは1960年代のフィンランド、アラビア社の製品です。手描きで描かれた黒の花は濃淡の2色で花びらが描き分けられ、洗練されたモダンさがありながら、手彩色ならではの温かみも持ち、その対照的な二つの要素が両立した魅力的なデザインです。
フォルムはフィンランドを代表するデザイナーであるカイ・フランク(Kaj Franck)によるBAモデルで、彼の代表作であるキルタ(Kilta)と同じ。1953年に製造が始まったキルタは、現在も一部のフォルムがティーマ(Teema)として継続されていて、今やアラビアの定番商品です。
キルタのデザインコンセプトには、食器の用途を限定せずに多目的に使えるように、があり、このカップ&ソーサーもソーサーにカップを乗せる凹みが無いため、写真でシナモンロールを乗せているようにプレートとしてもお使いいただけます。
さて、この黒い花のデコレートですが、買い付けた時はてっきりLeaシリーズだと思っていました。
ところがあらためて資料のLeaを見ると、少し違っています。写真では花は一つだけで、ソーサーもカップと同じ白。
そこでLeaシリーズについて他の資料を探したのですが、全く出てきませんでした。ただ、当時は製品管理がわりと緩やかで、違う色のソーサーと組み合わせたり、柄にバリエーションを作ったり、といった自由な雰囲気もあったようなので、これもLeaの一つなのかもしれません。
個人的にが、むしろこちらのソーサーに色の遊びがあるほうが好みではありますし、花もぐるりと描かれている方が素敵です。黒のソーサーの組み合わせと、黄色のソーサーの組み合わせが、それぞれ二つずつ入荷しましたので、色違いのペアで揃えてもいいでしょう。ただいま準備中。4月にアップする予定です。お楽しみに。
ミタ
珍しいといえば珍しいシリーズなのですが、タイトルは単に駄洒落を言いたかっただけです。